落合(T02),中野(T01)


あっという間に車内は閑散として、次の落合.狭い島式ホームの小さな駅、壁面のくすんだグラデーションの小タイルが昭和の香りを残していた・・・のでしょうが、都心方面行きの壁面タイルは大きく剥がされていました.耐震性とか考えるといたしかたが無いんでしょうが、ちょっと残念.外に出てみると、本当に普通の住宅地でした.少し向こうに山手線の内側なんでしょうねえ、高層の建物が集積しているのが見えるんですが、かなり昔からの住宅地で、結構大き目の家が多いです.ところどころ立て替えられて、一つの敷地を分割した跡が見えるんですが.

ここを過ぎると地上に出て、中野です.駅前の雑踏、狭いバスターミナルとモルタルの案内所、ごった返す狭いアーケード.ここが中央線と南北方向へのバスの便との交通の結節点になってたり、大きい商店街があったりして人が集まる地点だからなんですが、いつきてもにぎやかです.アーケードも大小の商店がひしめき合っているし、地元の人ってここの地元意識が結構強いですよね.こうあってほしい活気のある姿なんですが、やはり東京近郊じゃないとこんなに人は集まらないんですよねえ.

帰りは落合から再び高田馬場まで歩きます.都バスの車庫をこえ、坂を上って都営団地を横にして歩きます.丁度日も暮れ、路地からはすっかり人の姿も消えてしまいました.都営富山団地はすっかり立替中で、白々と水銀灯がともる広場を運送やさんが引越し荷物を載せた台車をおして歩いてゆきます.そのあとはまたただ静かに、団地のところどころの窓から漏れる入居済みの家の明かりもどこか遠くにあるよう.無人のプレイロットを抜け、ひっそりとした道の先には鉄道のガードの黄色い明かりが点っていました.このあたり、再開発が進みつつあるようですが、まただからひっそりとして感じるのか、歩いていると地中に潜っていっているような感じがします.山手線をこえるとすぐ高田馬場の明るい町並みなんですが、こちら側からいくとその町並みもまるでかつての街のような感じ.

・・・そんなこんなですっかり暗くなった道を家路に向かいます.最後にやってきたのは5000系でした.今となっては無骨な車体、黄ばんだプラスチックのような温かみのあるデコラ板の内装.いつしかうとうととしていました.ふとはじめたスタンプラリーですが、意外と面白いもんです.まだやっと東西線が終わったばかりというのがあれですが。