三丁目の夕日

sa-502005-11-20

午後からふらっと図書館を経てショッピングモールの中のシネコンへ.相変わらず混んでますねえ.最近、ミニシアターよりもシネコンのほうにいく回数のほうが多くなってしまいました.

いやね、邦画好きですんで一応ね.ベタですけど、「踊る大捜査線」ほどマスコミ露出をしていない(日本テレビをあんまりみていないだけでしょうかね)様な気がするのもまたちょっと気に入りました.

よかったですよ.個人的には西岸氏の原作漫画は、絵柄と余りにベタな(失礼)ストーリー展開が苦手で読み飛ばしているんですが、実写にするといくつかのストーリーが平行して走ってくれるので、薄められていい感じです.しかしベースは喜劇なんですかね.
それはともかくやっぱりCGとVFXってすごいなあと.それをもって、ちょっと前の時代という知ってるような知ってないような、断片的にリアルな時代をもってくるとこうなるんだなあと思わず見とれてしまったわけです.いやね、のっけからなんで東宝スコープなんだと.C6222、上野駅の大改札、改札口の上の発車案内板、都電5000系、ダイハツミゼット、くろがね号、ラビット、真空管ラヂオ、どこまでも続く看板建築の小商店、そして建築中の東京タワー。いやあすごいなあ。この時代に生きていたお客さん、ましてや東京の人だったらたまんないだろうなあと考えながらスクリーンに引き込まれてゆきました。筋書きもいろんなところに書かれていますし、映像の一部は公式サイトで見れますので特には書きませんが、なかなか単純で、かつ映像を使った力業かもしれませんがいい感じの映画でした。
それにしても、まだほんの50年前ですが、その頃の映像を作れるような場所ってまず日本には無いのかなあ、とふと考えました。そういやこの時代を撮ろうとしたら大抵スタジオセットでの近接映像とかですものね。おそらく全国いたるところには小さなパーツとして点在しているんでしょうが、オープンセットとしての街って出来ないかなあ、とかふと考えました。近いものは大分の豊後高田あたりがそうなんでしょうけどね。

もちろん、全く完全に、というのは無理な話ですし、オープンセットのようなある程度のリアリティということになると、その時代の負の部分も引きずっていかなくてはいけないということにもなるでしょう。特定の年代にこだわることってどうなの?ということもあるでしょうしね。でも、そういう特定の層に向いた街の活性化、というのもあるよなあ、とふと考えてしまうわけです。