長崎のアーケード

15日の記事(id:sa-50:20090815)の続き、長崎の精霊流しを見にぶらぶらと中心市街地を歩く。長崎の中心市街地、というと浜ん町付近だろうか。長崎駅から路面電車でくるっと回っても10分程だ。

200型と精霊船。まだ日は高く、いつもの町並みだ。

アーケードから一筋さらに外のよろずや通り。カラー舗装で整備されているんだけれども、タクシーの抜け道とかになっているあたりが、ちょっとはずれのようなところ。ゲートに似顔絵が描かれているんだが、角にたつメガネ店(メガネのコクラヤ)の看板に用いられているものの様で、ちょっと不思議。

さてその隣からアーケードが始まる。なんともいえない松本零士的な不思議なアーケードのデザインは浜市商店街。この一帯の商店街を指して、浜ん町商店街と呼んでいるとか。大規模店舗はちょっと離れたところにダイエーの塔屋が見えたが、結構距離がありそうな感じで、個店がずらりと並んでいる。ちなみに、このアーケード、国道324号線になっている。国道をまたぐアーケードは設置が大変、とか聞いたことがあるんだが、ここはアーケード街そのものが国道。

地図を見る限り、わざわざ迂回するようにアーケードが国道になっているのだが、何ゆえ。

さて。

おお、入ったドラッグストアでいきなり耳栓が山盛りで売られている。今日売れ残ったらどうするのかしら、とかあまりの山盛りっぷりに考えたり。

そんな浜ん町商店街だが、人であふれている。もちろんお盆でみんな帰省してにぎわっている日だからかもしれないけれども、人が買い物をするために集まっている町、という感じ。店も、昔からの店ばかり、というよりも大手チェーンとかがずらっと並んでいる。考え方によっては全国どこでも同じ店でつまらない、ともいえるが、そういう店がどんどん中心市街地から撤退している現状を考えると商店街として機能している、といえるんだろうなあ、と思うのだ。実際買い物をしてこういう店が便利だ、というのは確かでもあり、こうして消費者に洗濯の余地をいろいろ残してくれている、というのはありがたいことジャマイカ

博多大丸長崎店。その昔は地元百貨店「丸政」だったとか。店舗面積10,000平方メートル弱、地下一階地上八階の百貨店、古きよき、でも活気のある感じに入ってみたくなる。

こんな、アーケードにそのままカウンターが接したマクドナルドとか。

広告が出せるほど人通りがあるってことだよなあ。

アーケードの向こうも雑多ではあるけれども活気のある通りが続いている。

その手前、アーケードの途切れたところが電車通り。地形図ではたしかにここは国道指定されておらず、並行するアーケードが指定されているようなんだが、本当かいな?
確かにそんなに高い建物もなく、同じように中層のビルが並ぶ光景はなんだか懐かしい。住んでいればきっと「子供の頃からなじんだ風景」というものに入るんだろうと思う。夏の夕日が歩道を照らし、車と路面電車が行きかうにぎやかな街だ。確かに大型店よりは不便だけれども、こういろいろな刺激と接する街というのはいいもんだと思う。少なくとも、一つの大きな意思では動いていない、街らしい風景だ。

ただ、昔は映画館も会ったらしいんだが、今はこの東宝マークの建物に昔を偲ぶのみだ。


もちろん、この街もいつまでもこのままではないだろう。近くの県庁は移転の動きが以前からあり、このあたりは反対運動も起こっているところだ。大型店も、長らく出店規制のような形で近隣にはなかったんだが、大波止にはゆめタウンを核とする大型商業施設「夢彩都」が、また駅には駅ビルが、15日の写真にあった浦上の先の観覧車はシネコンも入った複合施設「ココウォーク」が立地している。それぞれ、商店街からもそれぞれからも歩いてはいけないくらいの距離で点在しており、車でそこに行く、という方向に走っていっているのは確かだろう。ただ、この雰囲気は長崎ってこんな街、ってイメージを持たせるのにいいんじゃないかなあ、とかも思うのだけれども。