門司港へ

昨日今日と門司港で、門司港みなと祭りが開催されています。その関連イベントで、こんなものがあったのでちょっと見に行ってきました。

場所を確認していかなかったので、門司港まで行ってちょっとみなと祭りの賑わいを見てから、海沿いを門司まで下ります。俺の頭の中のイメージでは、門司なんてただただ時が止まったような街で、海沿いもただどこまでも引込み線と煉瓦の倉庫が立ち並んでいるときのままから進んでいないんですが、港沿いはすっかり再開発されているんですねえ。観光客の姿もそこそこ。

ということで、門司まで戻ってきました。このあたりまでくるとずいぶんひっそりしています。 小さな小さなフリーマーケットが前で開かれていました。

1912年竣工、煉瓦造7階建ての堂々とした建物が、この醸造棟。その昔、帝国麦酒の工場としてこの地に建てられてから、櫻麦酒、日本麦酒とかわって、サッポロビールの工場として2000年まで現役の工場として使用されていたもの。そういえば昔、電車からビール工場のタンクが見えたなあ、とだだっぴろく整地され、マンションが建設中の駅前を見ながらふと思い出しました。
で、中は写真撮ってないんですけど・・・
工場の中は、耐震工事や照明の設置などがされたほかは、そのままに残され・・・というか朽ちていっています。壁もそこここで大きくはがれ、使われなくなった建物はこうも早く崩壊していくんだなあ、と改めて思います。現在見守り保存がされている志免町の縦坑櫓を思い出します。内部にもこの工場が建てられたときに運び込まれたという巨大な麦汁濾過機がそのまま残されていて、貴重なんだろうなあ、と思わずにはいられません。ていうか存在感がすごい。
 NPOの方の話だと、商業施設などとして整備再利用する案もあるが、その為には耐震工事などに4億程度の資金が必要だとか。4億・・・かあ。高いようで、築30年程のGMSの耐震工事にかかる費用が1千万ほどかかることを考えると、そんなものかな、という気もします。ただ、東京近郊ならともかく、地方ではそのあと採算に乗せるほどの集客はなかなか難しいだろうなあ、と思います。こういう素敵なものが、ほっておくとどんどん姿を消してゆくというのには歯がゆささえ。