鎮西町貝祭りに行ってきた

数日前に見つけた新聞のベタ記事並の小さな週末の催しの案内を目当てに、こんなところまではるばるやってきた。

佐賀県唐津の先、呼子の近くの鎮西町名護屋漁港でずばり「貝祭り」とやらが行われるという。鮮魚市とかはよくあるけれども、貝に特化したというのはあまりないんじゃないだろうか。最近糸島半島のかき小屋が観光商業ベースに乗って大きく扱われるようになったとかは聞くけれども、呼子といえばいか、そんなに貝は有名だっけ。
そんなことを思いながら福岡から都市高速、西九州道とたどって一時間あまりで到着。一時間あまりでこんな風景とは、たしかにいいところだ。地図で見てみると、付近は陣屋跡ばかりで、名護屋が栄えていた時代がしのばれるが今となってはひっそりとした静かな漁村。

さて、そんなこんなで名護屋漁港へ。名前は大きな名前だが、山の上から狭隘な道を降りてきた先のひっそりした漁港。途中手作りの捨て看板が2枚ほどあっただけで渋滞どころか他に車が走っているわけでもなく、ちょっと不安だったんだけれども。

ちょうど「今から開催しますので怪我のないように」云々、と漁協のエライ人が挨拶しているところだった。今から始まるのか。


周りのテントは直売コーナー。一番高価なアワビでも小ぶりなものなら500円前後、ホタテやら牡蠣やらはキロで何百円とか。200円でワカメを買ったら一束まるごとだった。もう海草だらけ。で、買った貝類は真ん中のドラム缶を切ったバーベキュー台で勝手に焼いて勝手に食べてよい、と。皿やらハシやらしょうゆやらはそのへんにおいてあるのを勝手に使ってくれ、とのこと。どんだけ自由な祭りなんだ。

小中学生が養殖したアワビは大人気で、1時間ほどで売り切れていた。一個300円だったか500円だったか、でももうちょっと高く売るとか一番高く売れそうな売り方を試してみるとか、そういうのでもいいんじゃなかろうか、買うほうとしてはうれしいけれども。


とかいいながらひたすら貝を食う。いい休みだ。

やっぱり祭りがこういう形態でできるのは地方の特権だろうなあ、とは思うのだ。昼近くになってだんだん人は増えてきたが、関係者のほうがやっぱり多いんじゃなかろうか?というくらい。


もう春ですね、帰りがけに。