遠賀川駅

そのままふらふらと山を越えて遠賀川までやってきた。多分北九州と福岡の間の駅でイチニを争う存在感の薄い駅なんじゃないだろうか、夕方遠賀川行ってたまにくるなあ、とか、この辺の駅に電車がなかなか止まんないので準快速という種別ができた、とかそんなイメージしかない。まずこの辺に用事なんてないしなあ・・・

ということでこういうときでもないとこないだろう、と踏んでやってきた。R3はバイパスと高架で抜けてしまうので、ますます立ち寄ることもないところだが、R3のすぐそばにこんな1947年築の木造駅舎が残っている。


明るい色に塗られ、入り口にはテントまでつけられているが、柱の造作が美しい。

中に入ると昔ながらの懐かしい駅舎だ。自動改札がつき、LEDの発車票もついたけれども、KIOSKとプラスチックのいすが懐かしい。
さて、そんな駅前にはバスが。

左側のローザは鞍手行きの西鉄バス、青いエアロミディ地元遠賀町のコミュニティバスだそうで。


その遠賀町が平成17年4月、コミュニティバスの運行を開始した。運行の背景には、町内で5路線を運行していた民間バス路線の一部廃止決定があった。
 2002年に道路運送法が改正されて以来、既成路線バス会社が、過疎地を中心にした不採算路線から次々と撤退していく。福岡県は、全84市町村中29市町が該当した。
なるほど確かに北九州へ、赤間を経て福岡へ、芦屋へ、筑豊へ、と伸びていた西鉄バスはすっかり廃止されてしまって、いまやこの鞍手から直方にいたる線と海老津駅へといたる線しか残っていない。町内は本数はすくないものの、この町営バスが担っているようだ。しかし、「田園線」、シンプルな方向幕だ。本数の少なさゆえか。
ちなみになんか違うなあ、と思ってみてたら、前のり後おりだった。で、こんなバスもやってくる。

こっちは芦屋タウンバス、運行は北九州市交通局に委託しており、一日34往復というコミュニティバスとしては驚異的な運行本数を誇っている。区間運賃製で後のり前おり。芦屋からは北九州に向かうバスはあるのだが、確かに福岡方面に行くのならこっちのほうが便利かもなあ。しかし町に向かうバスも廃止になるんだから、撤退の多さというのがわかるような気がする。昔は西鉄バス、芦屋に車庫もあったのにねえ。