飯塚市の通行量調査


 飯塚商工会議所が毎年3月に実施している飯塚市中心商店街の歩行者通行量調査によると、今年の通行量は前年より平日で12%、休日で35%それぞれ減少し、いずれも過去最低だった。大型商業施設への客の流出が止まらず、旧伊藤伝右衛門邸(同市幸袋)の波及効果もうかがえない。通行量は10年前の半分にまで落ち込んでおり、商業関係者は「街の活力を維持するには、活性化策が急務」などと危機感を募らせている。(略)
 今年の8地点の合計は、平日が1万8228人(前年2万649人)、休日は1万304人(同1万5804人)。合計では前年より12%減った。地点別では、平日の永楽町が唯一、昨年を上回ったが、残り7地点は両日とも減少。中でも、吉原町のバスセンター南側(休日)は前年から半減した。最も多かったのは公設市場(平日)の4409人だった。
 同商議所は、郊外に大型駐車場を備えたショッピングセンターが相次いでオープンした影響が大きいとみる。このため、空き店舗が増えており、さらに客足が遠のく悪循環に陥っている。
 一方、中心商店街から約2キロ離れた旧伊藤邸には公開1年で約25万人が来場。この観光客を商店街に呼び込もうと、東町商店街に歌人柳原白蓮の展示館が開館されたが、駐車場が不十分なこともあり、中心部に客足が向かっていない。
 さらに、4月には本町で29軒を全焼する火災が発生し、中心部の空洞化が懸念される。同商議所は「まつりやイベントを充実させて魅力を高め、情報発信を強化したい」としている。
伊藤邸には行ったことがないのだが、何でも白蓮がらみでオバサンたちに予想以上に大人気だということらしい。福岡にあった数々の炭鉱遺跡はほとんど対策事業の名の下に壊されてしまい、いまでは跡形もなくただの郊外が広がっている、そんな中で残った伊藤邸はますます貴重だということ。これまでどうして注目されてこなかったのか、というのが不思議で、そういう意味で他にも実は財産ってあんじゃない?とか思うんだが、じゃあそれらがみつかって飯塚が観光都市に成長していくのか?と聞かれると、果たしてそうなのか?という気もしてしまう。飯塚は福岡への通勤圏、といえば通勤圏だし、人口もやや増加傾向にある。都市としての飯塚はおおきくなりつつあるともいえ、その中で中心市街地の空洞化だけが進行している中、本当にイベントの充実がひとつの答えになるのか?とも思わなくはないんだが。
 しかし、じゃあなにが出来るの?という話に結局なるんだよね・・・