春まだ遠い午後

筑肥線非電化部分、西相知駅

駅前に桜があった筈、と思ってきたのだが写真のような状況、まだまだ春は遠そうだ。確かに少し寒いんだが、さて八重桜だったか・・・
山の端の静かな無人駅、島式ホームだが線路の片方は撤去され、駅舎もとうの昔に撤去されていて申し訳程度の屋根があるばかりだ。県道からすこし停車場線が延びているのだが人家がまったくなく、ただ田畑が広がっている。こんなところだがかつては松浦炭鉱のひとつの中心駅として栄え、駅前には商店街があり、村田秀雄もここで育ったとか。
探しているとかつての駅舎の写真を載せておられる方がおられた。→西相知駅舎(2007.1.18):ぷす夫のぷすーりブログ
町はなくなり、駅と桜だけが残された。降りてきたおばあちゃんはその頃を知っているかもしれない。

隣の駒鳴も駅舎はなく、駅前にも何もない。しばらく走って大川野駅



駅舎は「ふるさと館」なる施設を併設した施設に建て替えられていた。駅部分はただ広めの待合室があるだけの無人駅。待合室のフリーラックには首都圏でリクルートが配布しているフリーペーパー「R25」のバックナンバーが無造作に差し込まれていた。さてどの旅行者がおいていったものなのか、東京の日常とはあまりに遠い場所なのだけれども、数日前までいただけにいっそう強く感じる。


時代から取り残されたような小さな集落。そこから山を越え、厳木の町へ。晴れているような雨のような変な天気の中、ディーゼルカーがやってきた。