そうだ、銚子に行こう

東京にきてはや6年になるが、近郊で行きたいなあ、と昔からおもっていたのになかなかいかない場所がある。あと3ヶ月、あっというまに時が経つんだろうなあ、そう思って一寸行って来た。場所は千葉県の先端、銚子。一回青春18きっぷで行って以来だろうか。
 特急電車に乗るのも新幹線を除けばもう何年振りだろうか、用事もないのに乗るのは久しぶりだ。仕事に行く中の人を送って、ゆっくりと東京駅9時半の特急しおさいに乗る。特に観光シーズンでも何でもない普通の土曜日だと思うんだが、座席はさらりと埋まっている。銚子ってそんなに観光地だっけか、さんまのイメージしかないんだけれど。まあいい、ゆっくりと駅弁なんぞ朝から優雅に食べているうちに車窓はどんどん田舎になっていく。土色の収穫がおわった畑と常緑樹が多いのか紅葉もあまりしていない山の織りなす風景は千葉デフォルトだなあ、とか考えているうちにだんだん風景が漠然としてきて、海こそ見えねど海岸近くの町に来たことを思わせる。線路は単線になり、ちょこちょことまる小さな駅で何人かが降りてゆくというのを繰り返すうちに車内は閑散としてしまった。銚子についたのは昼前、なんとなく曇っている。