九州の都市間ネットワークへ

西鉄バスつながりで

九州のバスですが、最近積極的な施策を次々と打って出ています.九州内ほぼ全域、ローカルバスを含めて対象事業者の路線バスが載り放題になる「SUN-Qパス」、同じくローカルバスまで網羅した公式サイト「九州のバス時刻表」、九州全島の一括予約システム楽バス

そして今度は乗り継ぎで九州全島のネットワークを強めるこんなニュース.


 西日本鉄道(福岡市)など九州の高速バス15社は25日、九州道の高速基山バス停(佐賀県基山町)の乗り継ぎ拠点化を目指す初の実験が7月から始まるのを前に、乗り継ぎ割引料金の届け出を九州運輸局に行った、と発表した。
 内容は佐賀‐宮崎など既存の路線がない場合は、佐賀‐基山、基山‐宮崎の合算額の約2割引きにする。既にある都市間の路線は現行料金とほぼ同額にした。乗り継ぎには目的地までの乗車券を事前に購入する必要がある。
 7月1日から高速基山バス停での停車便数は、現在の238往復から478往復に増える。国も運行位置を知らせる情報板などを設置する。
概要は各社のサイトにほぼ同文でリリースが出ています.西鉄の例.

現在基山PA内の「高速基山」バス停を通過する長距離便も含め、ほぼ全便を停車させて乗り継ぎの利便性を高め、たとえば佐賀〜宮崎、黒川〜長崎、など福岡以外の都市から九州各地への利便性を高めようとするもののようです.九州は福岡への一極集中傾向がますます強まっており、こう交通の利便性を高めたから街のあり姿がかわるとか大きなことはないのでしょうが、基盤の整備という意味ではなかなかやるなあ、といったところでしょうかね.
残念なのは、基山PAってPAから外との交流がほとんどないんですよね.JRのけやき台まで歩いていける距離なのですが、そんな話をついぞ聞いたことがありません.まあ鉄道でいける主要都市にはバスでもいけるから、なんでしょうけれども.

目的地までの乗車券の事前購入が必要、ここはちょっと面倒だなあ、と思いますけれどもね.ゆくゆくはバスカードが共通化されたら便利だなあ.佐賀〜福岡、といったカード一枚でまかなえる短距離利用者も多いですからそこそこのニーズはあるんだろうなあと思います.コストの面もありますが、事前に乗車券を購入って俺はあまりしないのでぜひやって欲しいところではあります.
 さて、基山PAのまわりって住宅地と山が広がっているのですが、ここで乗り継ぎ時間を生かした新しい商業集積ができたりするのでしょうか.昔は鉄道の結節点として栄えた鳥栖が、最近同じように高速道路の結節点としてアウトレットパークの誘致などに力を入れていますが、ある程度の規模のものなら立地できたりするんでしょうかね.