津屋崎までバスに乗る

さて、ここで代替バスに乗り換えてみることにしましょうか.
同じように電車から乗り換えたのは、「ここでいいのかしら〜」と不安がっていたおばちゃん数人組だけ、その砂利の転回場でぼつねんと待っています.どうやら定期的に津屋崎だか福間だかの病院にいく用事がある様子、空白の多い時刻表に大変不便になりそうだとお嘆きです.これまで13分毎だったバスは30分ヘッドにかなり減ってしまいました.確かに、わざわざ乗り換えて、電車の倍近い運賃を払っていく、というのはなかなかないですよね.普通JRの最寄り駅から、とか車で、とか、せめていっそ福岡市内からバスとかそういう話になるんでしょう.しかもバスは始発なのに、数分遅れてやってきて、エアで転回場の砂利を巻き上げながらばたばたと折り返す準備をします.「交通渋滞で遅れまして大変申し訳ございません」挨拶は丁寧、さすが西鉄

バスは田舎の長いストレートをゆっくりと走り、次の新設バス停「新宮高校前」で数人の高校生を迎え入れました.自転車で帰る子と手を振り合う、この前まで電車で見られた光景が繰り広げられます.若いねえ、若い.しかし「バスうぜえ」という声が聞こえました.バイク禁止なんでしかたなくなんでしょうねえ.関東近郊なら間違いなくバイクで通っているような気がします.ちなみに卒業までは定期代は鉄道時代のものが適用されるとか.
ここからバスは午後の国道495号線へ、いわゆる「旧三号線」とあって、いつでも車で混んでいます.バイパスほど大きなショッピングモールはさすがにありませんが、小さなNSCや専門店、スーパーがぱらぱらと立ち並び、バスも一人二人だが乗ったり降りたりを繰り返しつつ、JR古賀駅に立ち寄り、福間へ向ってゆきました.川を渡るとき、遠くの方に西鉄電車の架線柱がちらりと見えました.

バスは20〜30キロほどの速度で延々と走り、JR福間駅から国道をそれてゆきました.新宮から乗ってきた高校生が降り、かわりにJR福間駅前から乗ってきた何人かの乗客を乗せてバスは津屋崎に向かいます.電車とは反対側から集落に入り、入り口にあるのが「津屋崎」バス停、ここが元津屋崎駅前でした.駅には板が打ち付けられ、架線も取り払われています.駅の横には延長記念碑がいつものようにあり、そして駅前には相変わらず客待ちのタクシーが2台おりました.ここからタクシーに乗る人、いるのかなあ・・・
それ以外は本当になにもない、集落の外れです.