学校は遠くにありて


長野市戸隠の旧戸隠小と同小宝光社分校、柵(しがらみ)小が統合して4月に発足した戸隠小は全児童191人の72%に当たる137人がバス通学だ。地域別にスクールバスや路線バス、タクシーなど9台に分乗。最長で十数キロを通う。
 統合前の2005年度にバス通学していた児童は、旧戸隠小が7人(全児童の12%)、柵小が26人(同38%)。旧戸隠小宝光社分校は全員が徒歩通学だった。統合後の新校舎に旧戸隠小の建物を利用したため、残り2校の児童は全員がバス利用となった。
(中略)
 4月に3小学校が統合して発足した北安曇郡小谷村の小谷小は、全児童の約69%の125人が村営バスで通学。統合前、全児童の約9割が在籍した南小谷小の近くに新校舎を建てたこともあり、統合後の乗り物利用の割合は10%増にとどまった。だが、北小谷、中土小に通っていた児童は通学距離が著しく延び、中には22キロ先からバスで通う児童もいる。
学校が10キロも20キロも先にあると、そこまでが生活圏ということになるわけですよね.子供のころから、距離感覚が車社会に適応したものになるんだろうなあ、とふと考えました.もちろん、家に帰ればその集落の子供たち同士で遊んだりするんでしょうけれど、学校であそんだり、とかそういうことはできないんだよなあ.
小谷村の隣の白馬村にしばらく住んでいて、スクールバスなんかにもよく乗っていたんですが、そのころも南小谷からは北小谷まで、40分ほどかかるスクールバスが走っていました.中学校だけでしたけれど、小学校も北小谷からも中土からもなくなってしまったんだなあ、と思うとなにかさびしい気がします.学校が地域の核になっていたなんてすでに遠い昔、集落から少しはなれたところに統合型の大きな学校というのが今の田舎のデフォになりつつあるようです.機能的だとは思うけれど会社じゃあるまいし、さびしいなあとか思うんですよね.