春の雨

1時間ほど待ってやってきたワンマンの気動車はわずかな乗客を乗せて走ってゆきます.線路は見渡すばかりの田圃の中の一本道になり、横切る数多くの農道踏切には警報機もなにもなく、盛大に警笛を鳴らしながらがたごとと.

降りて写真を撮っているとだんだん暗くなってきます.風は田圃に波を立て、電線がどこかで唸り、遠くで雷鳴.一瞬蛙の鳴き声が止みます.