のぞみは西へ

今年は久し振りに実家に帰ることにしました.午前中に部屋をある程度片づけ、昼過ぎに三田線の駅に向います.駅前のスーパーでは昼過ぎなのに大荷物を抱えたお客さん、店員の威勢のいい掛け声が飛び交っています.紅白幕も準備され、正月用品は最後の売り尽くしに入っています.この冬の大雪で野菜の値段が急速に上がってきているのがちょっと心配ですが、今日ばかりはそれでもある程度は売れていくところですね.横目で見ながら閑散とした三田線で昼下がりの大手町に向います.皇居前の交差点でタクシーが衝突事故をおこしていましたが、来年は平穏な一年であると良いですね.そのまま長蛇の列のみどりの窓口で乗車券を購入して、ホームへ.

14時50分すぎの博多行き、まだ発車30分以上あるんですがどちらも自由席は長蛇の列で、列が折り返してつながっています.とりあえず最後尾へ、で列車は見送って、更に一時間後の15時53分発で博多に向います.もう夕方になって少しすいてきたのか、デッキに若干立ち席がいる程度でもう日が傾いた東京を離れます.品川、新横浜と停車し、携帯で聞いていたFMラジオがFM横浜からRADIO-iに代わり、小田原厚木道路の渋滞を見ながら試験のテキストを読み続けます.トンネルを抜けると海が広がり、ぽつんぽつんと街灯に灯がともりはじめました.静岡を過ぎた頃にあたりは暗闇に.ZIP-FM熱田神宮の渋滞予想を流し出す頃には本当に今年もおわるんだなあとふと実感が沸いてきました.
暗くなったとはいえまだ18時頃、町は活発に活動しているんですよね.名古屋で客が入れ替わり、雪がのこる関ヶ原をこえると京都、久し振りに見る八条口はなにも変わっていないように見えます.FM-802がカウントダウンライブを流しているのを聴きながら新大阪.ここで立ち席はほとんどいなくなりました.
ここからうとうとしながら岡山、広島…トンネルも多いし、人家も疎らになってきました.こうしてみると東京大阪間に人口が集中しているというのがよく分かります.今後人口が減少していくであろう日本の社会は、おそらく大部分の人間が都市に集積し、都市の外はほとんど人口のない地帯が広がるようになるだろう、と思っているんですが、こういう都市と都市の間を見ているとそういうのを実感として感じます.ただ、都市以外で何を生産し、どう維持していくのか、というのを本当に考えていかないと行けないんですけどね.
広島で大部分の客が下車し、一気に車内はがらがらになりました.いつものことですが東京を出たときの混雑が嘘のようで、いやもちろんその理由の多くは「東京から大阪をこえると普通は空路で移動するから」ということになるからなのは分かっているんですが、大変もの悲しい気分になります.新山口でさらに下車し、一車両ホンの数人になりました.小倉でさらにおり、すっかり夜更けのような終着博多には21時過ぎに到着.あんまり長いとは感じなかったなあ.