阿武隈山地を走る

帰りは阿武隈山地を無駄に南北に縦断することにして、小野からR349で矢祭を目指す.目指す、とはいえR349、思った以上の酷道だった.道はそんなに狭くは無いのだが1車線と2車線が混在する.それよりもなによりも、人家というものが殆ど無い.わずかばかりの平野に何件かの農家と小さくも黄金色の田圃が見え隠れしていたがやがてそれも無くなった.沿線にぽつぽつとバス停が立っているのだが、時刻表記は無いところを見るとスクールバスなのか、それよりも地名に「**入口」が多くなった.ぽつんと何もないところにバス停だけが立ち、その横に山を登る急坂がある。どうやらその上に小さな集落があるのだろう.寂しいところだ.
少し大きな集落を通過した.秋祭りが終わったところらしく、弓道大会があったのだろう、弓を背負った中高生が帰路についている.段々暗くなってきて、集落で一件きりの酒屋の明かりが眩しい.そんななかをひた走る.
さらに道が狭くなった.最狭隘区間このへんだろうか.ただただ長い道のり.
最後に塙町の湯岐温泉で汗を流して水戸に下りる。ざっと3時間かかったが、ここから東京へは僅か1時間だ.どっちの時間感覚が正常なんだろうか。実は宇山道を走っているときのほうが正常なんじゃないだろうか、そう思ってしまう早さだ.

そういえば某テレビ番組の「鉄腕DASH」の某村もこのへんだっけか。それくらい静かなところなのだ.