常磐交通再建へ

sa-502005-10-10

昨日行った福島の太平洋沿いに路線を持つ常磐交通だが、ぐぐってたらこんなニュースがあった.少し時期をはずした感じだが、全く知らなかったので引用.


 浜通り1円で路線バス事業などを展開する常磐交通自動車(野崎満会長)の臨時株主総会は22日、いわき市の本社で開かれ、路線バス事業を含むすべての営業権を無借金経営の子会社、常交中小型自動車に譲渡する特別決議を可決した。営業譲渡は、多額の債務を抱えて経営難に陥っている常磐交通自動車が公共性の高い路線バスを維持し、従業員の雇用を守るための策。新体制づくりには不透明な部分も残るが、経営立て直しに向けた一歩となる。
 常磐交通自動車によると、譲渡する営業権は高速バスを含む路線バス、貸し切りバス、自動車教習、ドライブイン、運輸、ガソリンスタンド、観光の7事業。常交中小型自動車は10月上旬に路線バス事業などに関する許可、認可の申請を国土交通省にする。許認可を受けたあと、年内に一括して営業譲渡を受け「新常磐交通」と名称を変えて業務をスタートさせる。
 常磐交通自動車の従業員については、待遇を変えないことを第1条件に「新常磐交通」に籍を移す、あるいは出向させるなど対応を検討している。売買、貸与などバスや不動産の譲渡方法についても検討している。10月から予定している20路線の廃止以外には、バス路線を変更しない。(後略)
うーん、ざっと記事を読んだだけでは要は会社の中身をそっくり新会社に移行させて旧会社は清算する、債務は新会社には引き継がず金融機関に債権放棄を求める、っていう事なんかなあ.えっと、ぶっちゃけ似たような仕事をしてる訳なんだが、さてこの解決方法ってちょっと意外だ.雇用条件も何も変えず、事業内容もそっくりそのまま、ってあたりがだが、こういう手法って多いのか?ただ、6月にも同案が浮上し、「説明不足」が理由で否決されているので、大体の地ならしは終わってるんだろうと想像はつく.
しかし地方鉄道も厳しいけど、路線バス事業ももう地方では限界に来てるのかもしれない.探して見るとこんなニュースも.

もう見飽きたようなニュースなんだが、都心部の系統はこうやってなくなっていく.地方の路線は、補助金の関係などで無くなりはしなくても本数が減り、通学用に1日1往復なんて路線もざらだ.バス停には時刻表もいらない.もしかしたら単独事業として営む時代は終わりつつあるのかもしれない.
しかし、交通、つうか運輸、というのは安全だったり社会性だったりで、ほかの業種とまた違うのも確か.事業の独自性を保ちつつ・・・ということになるんだろうか.そもそも必要なの?という議論は出て来るんだろうけど.
普段は使わない人が大部分だろうが、なくなると確かに困る、そういうのが公共交通ってもんだよなあ、と思うわけだ.