いろんな事情が引き起こしたもの

あまりこういう話をここで書くのはどうかという気もするんですが、やっぱり福知山線の脱線転覆事故について書かざるを得ません.やっぱり悲しいし、関西在住の友人たちがみんな無事かしら、そういう風に思って電話なんかかけたりするのです.
さて、昨日報道ステに出ていて、なんともアヤシイコメントを仰っていた、として紹介させていただいた「鉄道工学に詳しい桜井先生」とかいう方、やっぱり2chをはじめ色々なところで批判されているようです.しかしいろんなところに出演されているところを見ると、そうだよなあ、本当に詳しい人とかはこの時点でコメントなんて出来ないよなあ、と思います.
もちろん、事故発生後各局が放送特番に切り替わる中、「笑っていいとも」を放送していたフジテレビ系が非難を受けたように(非難、というより単なる煽り?)放送しないわけにはいかない、しかし放送できる事実なんてそんなにない、というジレンマがあるのは確かでしょう.そういう意味も込めて、放送の公共性って一体なんだろうな、とか思うのです.

この事故については、「運転士さんが」という話、「置石」の話、いろんな話が錯綜しています.1秒遅延で懲罰的な再教育をしていた、という話、オーバーランをわざわざ少なく申告させてしまうような締め付けの厳しい労務管理、という話もあります.もしかしたらもっと他の原因だってたくさん考えられるでしょう.しかし、どんな辞退にしろその原因が一つではない、そしてそれは今のJR西日本という一民間会社でありながら関西の有力な公共性の高い企業のありのままの、そして今の社会をありのままに映した姿だとは言えると思います.
俺はこの福知山線、ていうか宝塚線、こんなに快速列車がばんばん走るようになってからは乗ったことがありません.まだ大学の頃までは片福連絡線は工事中で(正確には卒業の頃開業して、わざわざ片町駅の最終営業を見に行ったりしたんですが)、福知山線はなんか取り残された様な線でした。それがこの10年弱で、快速列車がばんばんはしり、緩急接続で神業のように東海道山陽線の新快速と接続する様な線になった訳です.その裏には、「私鉄王国」関西の中で、なんとしてでも顧客を奪い取らなくてはならない、奪い取ったところでそこでの利益が広島や山口、富山やもっと遠くのローカル線の運営に回されるというJRの成り立ちにまで遡る問題点もあります.個人的には俺は公共機関、まあ鉄道も営利企業でありながら公共機関という足かせもはめられているわけですが、そんな公共機関は地域全体で支えていく必要があるんかなあと思っているんですが、どこまでを、どうやってささえていくのか、そんな問題もあるでしょう.
ただ静かに、ちょっと機会があれば考えていかないといけないかな、と思います.