地域の足、から高速路線に

道東を南北に結ぶ「ちほく鉄道ふるさと銀河線」(旧国鉄池北線:池田〜北見)


自民党武部勤幹事長は10日、北見市内であった政治資金パーティー(党道第12選挙区支部主催)のパネルディスカッションで、銀河線廃止後について、「あそこを高速道路にしちゃうんですよ」と語り、国が建設する無料の新直轄道路にする構想を明らかにした。
 武部幹事長は「北見と訓子府間は来年にも着工したい」とし、「訓子府から置戸まで自動車専用道路。訓子府から陸別まで(さらに別ルートの)バイパスで道路を造って、十勝との距離を縮めていく」と語った。
おそらくは、鉄道と関係ない部分での「高速移動手段が欲しい」という地元の要求に対するリップサービスだと思うんですけど、せっかくかたちだけでも公団が民営化されたというのにこんなこといってちゃ意味がないよなあと思うわけです。
さらにこの方こんなこともおっしゃってるんですが。翌週の自民党道連定期大会にて、

この日の幹事長は口がいつになく滑らかで「『三カ月もつか』と言われた軽量級幹事長の私も半年が過ぎた」「道新幹線は旭川、網走、稚内、釧路、根室まで延ばしましょう」と述べ会場を沸かせ、後に演壇に立った中川昭一経済産業相から「口も体も重量級の幹事長だ」と持ち上げられていた。
もちろんリップサービス、ネタだと百歩引いての話ですが.

北海道に放射状に新幹線引く気ですか・・・・
いや、冬の間を考えると北海道では鉄道の存在意義が高い、というのは分かりますよ。夏は自動車交通のほうが便利だけどね、でも新幹線は・・・本当にやる事になったらどうなっちゃうんでしょうねえ。費用対効果といえば、この新幹線も高速道路も必要とは思えません.
いやそんなことじゃなくて、民間企業であるところの鉄道と、民営化されるはずの高速道路、やはり政治的な力から離れることがなんと困難なのか、それは政治側の意識によるんだなあとか思うわけです.もちろん、今のふるさと銀河線の前身に当たる池北線も、いろんな新幹線も建設に政治的な力がかかわっていないところはない筈なんですが、いくらなんでもこういう突拍子もない考えが出てくる、ってのは政治の姿勢としてどうなのかなあとか思うんです.
もちろん、鉄道の役割がローカル輸送から大容量・高速鉄道に替わりつつある(もともとの優位性はそこなんですけどね)のは確かなんですが、それならその優位性が存分に発揮できるところに資本を投下して欲しいなあとか思います。
地元、北海民友新聞社のサイトには、こんなことが書いてあります。


網走支庁管内(北見市)を本拠地とする衆議では始めての大臣就任。紋別でも港祭りのオホーツク踊りに参加したり、ゴルフ大会を開いたり、地元を愛する人でもある。「おれはオホーツクの人間。この積雪寒冷地の人たちが、少しでも幸せになるよう努力したい」と言っている。身近な人が、北海道にとってもっとも関係の深い農林水産大臣となった。しかし私たちは決して地元の利益誘導を考えてはいけない。武部衆議が大きな気持ちで仕事が出来るよう、温かく見守り、時には厳しい目を向けながら声援する気持ちが必要だ。
うーん、生暖かく見守って行きたい所です。