岐阜市内の路面電車廃止へ

今日の日経流通でふと目が止まったので。地方自治体が引き継ぐ構想のあった、名古屋鉄道岐阜市三線だが、やはり廃止へ、とのこと。


沿線市町が路面電車を存続させたいという理由は①高齢化社会に安心して乗れる公共交通である②乗用車などに比べて二酸化炭素の排出量が少なく環境に優しい③中心市街地など街づくりの手段として活用できる、という三点だ。
これに対して存続を断念した第一の理由は財政難。(略
第二の理由は利用者の減少。昨年度の輸送人員は約560万人と、十年前に比べて約半分に減った。(略
最近また急速に地方鉄道が姿を消してゆく。もうこんな画一的な輸送方法は地方では過去のものになってしまったんだ、といわんばかりだ。鉄道ヲタの俺としては純粋に悲しい。しかし、どうして路面電車が残っていたほうがいいのだろうか。空気を運ぶ鉄道はやっぱり環境にはやさしくないだろう。乗りたくなるような、半強制的にでも乗せる価値のある鉄道(つうか鉄道沿線ね)モデルはなんかないもんかなあ。
 この岐阜市内線、一応沿線自治体からは存続希望も出ていたし、岡山電気軌道が運営を引き継ぐという話もあった。ただし、この件については、ここで「高島平発法制・行財政研究管理人」さんが述べているように、上下分離方式であり、沿線自治体にも10年間で84億円の資金負担が必要となるという試算もあったようで、結局地元自治体がその資金負担に応じ切れなかったといえるだろう。町全体のグランドデザイン、というのはなかなか描けないもんだ。