京都交通が会社更生法申請 150路線は事業継続


 経営不振に陥っていた京都交通亀岡市、川本惠三社長)が会社更生法の適用を大阪地裁に申請、19日に保全命令が出た。負債総額は約83億円。同日午前、亀岡市の本社で会見した川本社長は、京都府北中部で住民生活の足となっている約150の路線については「事業を継続する」と述べた。  
京都交通は、京都、向日、亀岡、綾部、福知山、舞鶴宮津の各市や船井郡など府内の13市町を中心に158路線を運行。地域の生活路線バスのほか、府北中部と京都市を結ぶ特急、急行、快速バス、府内から東京や広島への高速バス(4路線)を走らせている。
あらあら。

「府北部で採算の取れる路線がなかった。」
確かに、国道経由で京都市街から亀岡・福知山・舞鶴行きの長距離バスなど*1、一時代前の路線設定が色濃く残っていた京都交通。俺が学生時代のころにはもう自家用車がどんどん普及し、さらにJRがフリークェンシーを追求するようになって、幹線ですら採算が取れないようになっていたものと思われる。考えれば遅かれ遠かれこういう状況になっていたのかもしれない。しかし、それにしても「府北部で採算の取れる路線はなかった」という言葉は重い。府北部といえば京都交通の主要エリアである。北部の主要都市内輸送ではほぼ独占である。中小都市内で、路線バスだけで企業を維持することはほぼ不可能なのだろう。最近それにかわる地方自治体のコミュニティバスがさかんだが、これまた運用には多額の税金が使われ、運行している自治体も完全に福祉サービスと割り切ってやっているようだ。運賃も多くで異常に安い。たしかに俺もそんな地方都市に住んでいたらいまごろ車で移動しているはずだが、はたしてそれでいいのか?公共団体が一企業に肩入れするのはなんだが、あり方を考える必要はないだろうか。うまい具合にバス網を活かすことはできないだろうか。
 俺は以前バス会社につとめていたのだが(学生のときね)、10年ほどの間に半分以上の路線が消えていった。単なるノスタルジーではいけないのだが・・・

*1:前後扉の普通の路線バスにむりやりトイレをつけた車両とかが来て個人的には楽しいが、高価でしかも遅い。