若松商店街・あやどり市場で…

去年、一昨年と仕事で大変お世話になった、北九州の若松商店街。お世話になったあの街、遊びに行くといつもなにかある、元気な街だと思うとなおさらつらい。


30日午前1時45分ごろ、北九州市若松区本町2で「商店街が燃えている」と通行人の女性から119番があった。福岡県警若松署や市消防局によると「あやどり市場」から出火、木造2階建て約1200平方メートルの市場と、隣接する空き店舗など合わせて約1800平方メートルを全焼した。けが人はなかった。
 あやどり市場は、若松区役所や若戸大橋に近く、若松区中心市街地の一角。数メートルの火柱が上がり、強風にあおられて周辺に火の粉が飛び散ったり、アーケード街に非常ベルが鳴り響いたりするなど現場は一時騒然となった。
 若松区役所などによると、あやどり市場は「エスト本町」と「明治町銀天街」の両アーケードが交差する場所にあり、精肉店青果店、食堂など10店舗が入居していた。市場ができたのは旧若松市時代の1947年11月ごろとみられ、長年、市民に親しまれてきたが、建物は老朽化していたという。出火当時、北九州・遠賀地区には強風波浪注意報が発令されていた。

火災に遭われた方々には心からお見舞い申し上げます。

焼失したというあやどり市場、昨年一度中まで入れていただいたことがあった。若松の街を昔から見続けてきた、明治町と本町の角にある大きな建物だった。元百貨店だったか呉服屋だったか、だったのが時代が経って小さな店に割られ…といったような建物だったと思う。外観からは思いがけないくらい、中に入ると軽く数十年は時間が止まったままで、驚いたのを覚えている。

…という、風景が失われてしまったのは悲しいが、それにもまして自分の店が、という苦しみはいくほどか、想像もつかない。そういうリスクもありつつ商売をやられている、それだけでも商店街の方々を尊敬するのだ。そして、そういう人たちも含め、様々な立場の人たちが集まって街ができるということにも。

がんばってほしい、そういうのは無責任に過ぎるだろう。でも、最近様々なムーブメントが起こっている熱い街、若松。なんとかくじけないでほしい。

(2010年4月の若松・本町(右手があやどり市場))