JR西日本、単色化


 JR西日本京阪神都市部をのぞきローカル線を走る車両の塗装を、地域ごとに単色に統一する経費削減策を進めている。年約2千万円の節約を見込むが、約25種類のローカル線の外観がモノトーンの6種類となり、多彩なデザインを惜しむ声も上がりそうだ。JR西が8日明らかにした。
 色は地域ごとの特色を考え、京都エリアが和の伝統をイメージする「グリーン」、和歌山は夏の海で「青緑」、広島など中国は瀬戸内海に反射する陽光で「濃い黄」、北陸は「青」、七尾線(石川県)は能
シールでラインカラーだけを入れたステンレス車の台頭、そして鋼鉄車までも淡色塗り分け、しかも6色だけとは寂しくなるものだ。趣味的にはなんだか写真写りが悪そうだなあ、とかもあるけれども。
経費削減、たしかにこういうふうにばさっとやるのが一番効果的で間違ってはいない。地方の鉄道事業なんて今や儲からないわけで、これくらいの経費削減はしないとやってられない、ということか。いっそのこと一時期の九州みたいに1パターンだけにしてしまったら?

それはともかく、鉄道を取り巻く経営環境はさらに厳しさを増していく訳で、今後どういうリストラや経費削減案がでてくるのかが心配なところ。そして一番心配なのは、そんな現実があっても鉄道にのる必要がない生活を送っている自分自身。きっと公共交通機関が必要な人の払う運賃ではもう構造的に維持できないんだよねえ、多分。

きっと自分が歳をとった頃には高齢者でも運転できる自動車が開発されていることだろう。もしくはそういう人はかたまって街の中心部に住む・・・ことになるのかもしれない。これだけ自動車になれた人たちが公共交通機関にもどる、ということはまずないんじゃないだろうか。確かにそれでもいいんだけれども、公共交通機関が果たす役割というのはもうすこし他にもあるんじゃないかなと。