電子マネーでちょっと気になる話

 
パスモは、JR東が01年11月に発行したスイカの技術を使って開発されており、パスモを使えばJR東の鉄道に乗ることができるほか、売店での買い物も可能だ。
 しかし、パスモはスイカとだけしか互換性がないため、首都圏の私鉄・バスとJR東以外の交通機関売店では使えない。たとえば、首都圏在住の人がパスモを持って大阪に出張に行っても、JR西日本の鉄道では利用できない。これに対し、JR東のスイカは、パスモとの互換性だけでなく、JR西が発行するICカード乗車券「ICOCA(イコカ)」、JR東海の「TOICA(トイカ)」とも互換性があり、各社の鉄道で利用できる。スイカは、JR北海道JR九州のICカード乗車券とも互換性を持たせる予定で、JR東は着々と“全国展開”を進めており、同社関係者は「現時点で一番便利なカードと自負している」と話す。
 スイカの利便性が高まるにつれ、パスモの加盟社や協議会には利用客から、「首都圏でしか使えないのは不便」という声が寄せられているという。このため、加盟社の中でも比較的経営体力のある大手私鉄を中心に、パスモの利用可能エリアの拡大を望む意見が台頭してきた。関係者によると、首都圏以外の交通機関のICカード乗車券と互換性を持たせるために必要なシステム改修費は、1社当たり数百万円程度と試算されている。しかし、パスモ加盟各社は、パスモ運用のための維持費などで毎年億単位の負担を続けており、小規模経営のバス会社などを中心に「これ以上の負担増は困難」「関西地方の客が関東のローカルバスを利用するケースは考えにくく、費用対効果が期待できない」といった反対意見が続出。協議会では利用エリアの拡大について「検討中」と説明するが、結論は当面出そうもない。
id:sa-50:090127で書いたように、JR九州SUGOCAも導入期日が正式に発表され、先日募集されたモニターさんのために改札機や精算機ももう動いていたり、いよいよ本番モードになってきた。多分今頃中の人などは気が気ではないんだろうなあ、と思うところ。会社の先輩とかに聞くと、一応定期は乗せかえるよー、という人も多く、認知もされているようで。ただ、結構「そのうちSuicaも使えるんだよね?じゃあそっちでいいやあ」という人も結構多いのだ。
 3社並存で始まる福岡の交通系電子マネーだが、統合とSuicaとの相互乗り入れが決まっている。そんな段階で、いろんなカードをむやみに持ってもなあ、というのは確かにあるようだ。モバイルSuicaのような携帯などと一体化されたサービスが出てきたらまた別なんだろうが、今のところはちょっとバスや電車に乗るのが便利になって、もしかしたら駅のコンビニなどで使えるようになる、という程度でしかない様子。電子マネーとしての普及が期待されるところだが、こういう状況だと加入するほうも躊躇するだろうなあ、とも思わなくもない。「SUGOCA」も「はやかけん」も、現にどこの商業施設で使えるか、というのも発表されてないし大丈夫かしら?

そんなことを考えていたときに上の記事。そういえば、Suicaはたまに関西でも使うのでPasmoも正直使えるものだと思っていたなあ。こう考えると、Pasmoから会社によってはSuicaに加盟できないのか?とかそういう動きになってったりはしないんだろうか。また、鉄道系の流通や駅中での商業施設が多い関東でも、PasmoよりSuicaという風になっていくんじゃないかなあ、とか。
福岡でも、3社並存って単純に無駄が多いんじゃないかなあ、とか思うのだ。