黒崎コムシティ

西日本新聞より


第三セクターの経営破(は)綻(たん)で閉鎖された北九州市八幡西区の複合商業施設「コムシティ」に、富士通コミュニケーションサービス(東京)がコールセンターを開設する方針を固めたことが21日、分かった。同市幹部によると、地元から段階的に計300人規模の雇用を予定。2003年5月の破綻から6年を経て「黒崎副都心」のシンボルは再生に向けた第一歩を踏み出すことになる。
 関係者によると、センターはコムシティ6階に入居し、9月までの営業開始を目指す。契約社員として採用し、実績に応じて正社員に切り替える方針という。
コムシティとは、ここでも何回か書いていますが、(id:sa-50:070414 他)黒崎駅の横に立地する地上12階地下2階建ての大きな再開発ビルで、2001年に開業、商業施設、公共施設、ホテル等が入っているものの、大部分を占める商業施設を運営していた黒崎ターミナルビルが開業からわずか1年半後の2003年5月に経営破たんをし、バスターミナル横や駅からのエントランスを含めた商業床が空家になったままという状況で今に至ります。横にスーパーが入っていたであろうくらい空家を見ながらバスや電車を待つというのは決して雰囲気のいいものではなく、どうにかならんもんかとそれだけでも思うんですが、ほんのちょっと明るい話題。最近こういう、商業ビルをオフィスビルに、という転換例が多いですねえ、それだけテナント誘致というのが、特に街中のビルでは難しいということだろうなあ、と思うのです。特にこのコムシティは、開業当時からたとえばJRの駅からバスターミナルに行くのに自然に商業床を通るような形になってないなど、導線がおかしいと指摘されていたところであり、そのあたりを見直した上で賃料を街中の実力にあった形にまで下げないと持たないような気がします。そう考えると、食品スーパーですら撤退していったという過去の経緯をみてもまた、難しいだろうなあ、と思うのです。
コムシティのほかのフロアは、と探しているとこんなページが。

北九州市の行政に、コムシティ再建の道は見えているのか:マックス北九州ニュース(2008.5.20)
「子どもの館」という子育て支援施設が市によって運営されており、一定の利用者は集めているということ。とすると、その人を下層に下ろすような商業施設のほうが少しは可能性があるような期がするんですが、やはり運営主体がばらばらで連携はとっていない、ということになるんでしょうかね。もちろん商業床を取得した事業者サイドでまず考えることなのかもしれませんが、街の姿を考えたときに、一体的な運営ってできないのかいな、とか思うわけです。子育て支援施設だって、利便性からだけだったら郊外にあるほうが便利だったりするのが現状なんじゃないのかなあ、と考えるとねえ。