西友、20店舗を閉鎖


ウォルマート・ストアーズ傘下の西友は29日、全体の約5%に当たる約20店の閉鎖と約350人の早期退職者募集を柱とするリストラ策を発表した。西友は6年前から最終赤字が続いていたが、全国400店近い店舗網と売上高を維持するためウォルマートは閉鎖に消極的だった。だが日本国内の消費不振が一段と深刻になり、回復の見込みの薄い不採算店を放置する余裕はなくなった。
 店舗は09年半ばまでに閉鎖する予定。西友は対象店を公表しなかったが、大型スーパーのリヴィン水戸店(水戸市)、リヴィン上田店(長野県上田市)、西友追浜店(神奈川県横須賀市)などとみられる。7月に西友が吸収合併した子会社サニー(福岡市)の小型食品スーパーなども含まれる。(07:00)
西友では、7月に、大型店舗90店舗の改装に300億を投じることが報道されている。そして今回の店舗閉鎖、また10月には350人の早期退職を募集するということで、なんとか資源の集中配置を図ろうとしているようだ。店舗名は明らかになっていないが、リヴィン上田など地元新聞で名前があげられているところも複数あるようだ。また、九州では今年吸収した食品スーパーのサニーの複数店舗が対象となるという話。おそらく、多くは地方都市や衛星都市の駅前の古い店舗だろう、というのはこれまでも散々繰り返されてきた歴史から簡単に推測がつく。
店舗名は、退店交渉などの関係上だろう、いつもの通り明らかになっていないが、赤字店もあれば建物の構造、また商圏の構造上撤退、というところもあるだろう。かつてダイエーが一気に60店舗ほどを閉鎖したときに、いろんな「閉鎖店リスト」が出てきた。それ以降もいろんな会社でこういう大型退店は繰り返されてきたので、なんだかもう慣れっこになった感はあるが、いざ店名が明らかになるとまたいろんな問題がでてくるんだろうな、と思うのだ。
 しかし、20店舗で足りるのかな・・・というのも正直なところだ。ウォルマート傘下とはいえ、西友は正直、消費者の視点から見てもあまり特徴のないスーパーだと思う。たしかに衣料品、特にカジュアル衣料ではウォルマート社PBの(日本向けなので、西友PBなのかもしれないけれども一応)Georgeなんかが前面にでているけれども、どうもぱっとしない。福岡に着てから西友に行かなくなったので(春日のTHE MALLくらいは行ってみようかとは思っているのだが)最近の状況はわからないが、半年ほどでそう劇的に換わったりもしていないだろう。

 しかし、それほど日本の外部に対する障壁は高いのかなあ・・・と思うのだ。ウォルマート西友の株式6%を取得したのが2002年だからもう8年、だんだん出資比率を引き上げてきて
いまや子会社になっているのだが、店の形がそれほどかわっているとは見えないのだ。勿論、アメリカンな青果売場や大量単品陳列のエンドなど、ウォルマート流が出てきてはいるのだが、それがまず「価格の安さ」には正直結びついていない感じ。特に地方なんか、ローカル商材で勝負するディスカウントストアって圧倒的に安いもんなあ・・・

もういっそのこと物流から商品から、ウォルマートの一部門にしてしまったら?とか思うんだが、それでもそんなに効果はないんだろうか。