折尾駅慕情

昨日は結局中の人に羽田まで迎えにきてもらうことで遅れをかわし帰宅。さすがにこの時間になると首都高もすいている、電車よりはるかに早く帰ってこれた。

東京はやはり人だらけ。夕刻事務所を出て外回りの帰り、ちょうど夕方のラッシュにもまれるように今日も地下鉄に乗っている。帰宅経路も同様、まあどうせ0時過ぎなんだけれども。
ふとぼんやりと線路の明かりを眺めていた。


金曜日見た折尾駅。空港バスは反対側につくので、薄暗い路地をたどってやってきた先には駅舎だけライトアップされた折尾駅の姿が。大正5年改築、ロマネスク様式の木造駅舎が今日もひっそりと建っている。駅前には、営業しているかしてないかわからないようなスーパー丸和があったり、リアルにレトロさに磨きがかかっている。

筑豊興業鉄道として開通した筑豊本線と九州鉄道として開業した鹿児島本線、駅構内はそのころから時代が止まったような感じで、煉瓦巻きのトンネルを通り木造のこ線橋を渡って鹿児島本線のホームにたどりつく。古いとはいえ乗降客は結構多く、ひっきりなしに人が階段を上り下りする。


そんな鹿児島本線のホーム上には、なぜか屋台が。女子高生が焼き鳥を食べてますが。


木造の屋根が美しい。人ごみの中、屋台でたこ焼きを焼くのはテキヤのにいちゃん・・・じゃなくて制服を着ているところからみるとJR九州の関係社員の方だろうか。女子高生と世間話をしながら快調に焼いていく。この折尾駅、たしか上りホームには駅弁の立ち売りの方もおられたはずだ。いまや特急電車もそんなにこないのに駅弁の立ち売り。そしてホーム上には屋台。こんな時代を超越した駅は全国でもここだけじゃなかろうか。


電車がつくと、どっと乗り降りがある。時間は19時過ぎ、ちょうど帰宅ラッシュだ。満員でついた下り電車からはどっと乗客が吐き出されて、ちょうどちらほらと立客が見える程度になった。ちなみに、ホームは・・・九州仕様なのでえらく低い。電車の台車が見えるくらいの段差ができてるのだが、この辺は全然変わっていないんだなあ。変わらないけれどもただそこにあるものの大事さ、というのをふと考えてみる。