名鉄路面線


ようやく稲の刈り取りが終わったばかりでまだちょっと早いが、彼岸花が好きだ。特に巾着田に咲いているような群生はそうでもないが、犬走りとかあぜ道にぽつぽつと咲いている様子はしみじみとしていいなあ。
写真はそんなにいい場所でもない、まあ日本中どこでもありそうな郊外を走っていた名鉄美濃町線の沿線にて。この路線は2005年度に廃止になっており、もう2年もたつ、というか2年前にはまだ存続できていた、と考えるべきか。どっちかというと今の印象では後者の方で、この2年間でも地方の鉄道を取り巻く環境は急速に悪化している、というか現実に直面させられているといった感じ。

混雑する国道を尻目に、昔ながらの草生した軌道をがたがたと電車が走っていた。写っているのは札幌から来たモ870型だが、夕方前ということでほとんど乗っていなかったが、朝夕だけは沿線の学校への通学の高校大学生が乗っていたようだ。通勤は自家用車へシフトしており、買い物需要なども市街地の空洞化とともに対応できなくなってきたのが現実で、そんな状況は全国どこでも今やある風景だ。そして、こういう沿線の田んぼもどんどんなくなっていってゆく。