モラル・・・かなあ

この事件の背後にあるのってなんだろうなあ、と考えていたんですけれどもね。
一番印象に残ったのがこの田中社長の「安いものを喜んで買う消費者も悪いじゃないか。肉なんて正当な価格で売れるようにするべきなんだ」という言葉でした。確かに安売り圧力が強まっている、その中で大手とはいえ地方の食肉業者なんてかなり強い大手からの値下げ圧力に悩まされていたんだろうなあ、というのは想像に難くありません。たしかに冷凍食品なんて定価の半値での販売がいわば常態化しているわけですし、それが肉の価格なのか?と聞かれるとどうかなあ、というのも確かにあるなあ、とも思ったのです。

 でも、そういう値下げ圧力の中を勝ち残って大手になったのがこのミートホープという会社なんですよね。多分大きくなっていく過程では他社との激烈な競争があったんだと思います。大手の仕事を取ってくるためにとにかくたたいてたたいて原価を下げる、下がらなければ肉以外も使用したり、導入時の見本だけ違うものをつかったりもうなんでもありです。そうして競合他社に対して価格優位性をもって大きくなってきた、ということだと思います。

 そう考えると、いかに消費者から遠いところでそういうことが行われてきていたのかなあ、と考えてしまうわけですよね。小売に一番必要なのはモラルと消費者の目線、というものなんでしょうねえ。