投資総額2年で5000億弱・・・

スケールメリットという点からいうと、日本のスーパー業界はイオングループが圧倒的な地位を築いています.なんだろうねえ、この拡大っぷり、と田舎を車で走るたびに思うのですが、そういえば今日の日経流通新聞に社別の売上高前年比などのデータが載っていたなあ、と思い出しました.去年に比べても伸びっぷりが著しいんですよね.
さて、そんなイオンの設備投資が新聞に載っていました.


イオングループは2008年2月期からの2年間で、スーパーの出店・改装とショッピングセンター(SC)開発に、過去最大の4600億円超を投資する。過去2年間の投資実績と比べ実質3割以上増えて、連結売上高で小売業最大手のセブン&アイ・ホールディングスを大きく上回る。今年3月のダイエーとの提携に続き、店舗開発でもイオンの拡大戦略が鮮明になってきた。
 投資額の約4600億円はイオン本体の約2200億円と、SC開発子会社のイオンモールの約2400億円を合計した額。イオンは09年2月までに総合スーパー「ジャスコ」を中心に40店程度を出店し、店舗改装も進める.
イオンは連結の経常利益が1000億超あるにしろ、それをはるかに上回る額を投資に当てていることになります.以上の数値では、新店に対する投資と既存店に対する投資の割合がないのでなんともいえませんが、どちらにも手厚い投資になっている、他社を圧倒する投資になっていることは間違いありません.いくら作ってもぞくぞくと作られ続けるSC、SSC、NSCといったショッピングセンターはすっかり日本の小売業界を塗り替えてしまいました.郊外から都心まで暮らしを見つめるイオン、ということになるんでしょうかね.ダイエーも取り込んで、そのうち「イオンモールの中にダイエー」とか「ダイエーの中にスポーツオーソリティー」とかいろんな出店パターンがでてくるんだろうなあ、とか思います.
イオンのスタイルは新店で稼ぐ、んだそうです.出店コストが安いので、数年で投資回収をしてしまい、あとは収益が水面すれすれでしばらく行き、そこで新規投資をするかマーケットによって撤退して終わり、という形になるようです.たしかにぱっとつくって短期集中で稼ぐ、とても効率的なのですが、なんか割り切れないなあ、という気がするのです.