しばらく煎餅づけ

いろんなところで言及されていますが.


電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。銚子電鉄商品購入と電車ご利用のお願い
                                        
拝啓、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は、弊社鉄道事業並びにぬれ煎餅事業に対して、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、早速ではございますが、弊社は現在非常に厳しい経営状態にあり、鉄道の安全確保対策に、日々困窮している状況です。 年末を迎え、毎年度下期に行う鉄道車両の検査(法定検査)が、資金の不足により発注できない状況に陥っております。このままでは、元旦の輸送に支障をきたすばかりか、年明け早々に車両が不足し、現行ダイヤでの運行ができないことも予測されます。 社員一同、このような事態を避けるため、安全運行確保に向けた取り組むことはもちろんですが、資金調達の為にぬれ煎餅の販売にも担当の領域を超えて、取り組む所存でおりますので、ぬれ煎餅や銚子電鉄グッズの購入、日頃の当社電車の利用にご協力を賜りたく、お願い申し上げる次第でございます。                                              

敬具

                   平成18年11月 吉日

                銚子電気鉄道株式会社 代表取締役社長 小川 文雄
                銚子電気鉄道労働組合 執行委員長   常陸谷恭弘
                従業員一同

最初見たのはどっかのスレのカキコだったのですが、もちろんネタだと思ったんですよ.経営が苦しい、というのは知っていました.それも、この銚子電鉄は他にし主力事業というものをほとんど持たない、鉄道業を主とする今や希少価値の地方鉄道、いまだに経営が成り立っているのが奇跡的なんじゃないか、とか思っていました.でも最初に公式ページで代表取締役社長と労組委員長の連名になっているこの文章を見たときには本当に驚きましたよ、いやマジで.
 なんだろう、もう法定検査にまわせる余剰資金もない、ということですから、資金繰りはほとんど入り出でカラの状態なんでしょう.いろんな会社の資金繰りをみている身としてはいやはや、としか言い様がありません.しかも止めを刺したのが、親会社の社長の横領だって言うじゃないですか.横領、というか、銚子電鉄名義の借入金を他に、しかも個人名義の借財の返済に充てて残金を他人に貸し付けたというではないですか.


起訴状などによると、内山被告は社長だった03年5月15日〜7月15日の間、6回にわたり横浜市の男性らから同電鉄名義で現金計1億950万円を借り入れ、全額を着服し横領したとされる。
・・・しかも個人からの借財かいな.またこりゃ・・・
銚子電鉄は、1990年に京成グループからはずれ、千葉の内野屋工務店が経営権を握りました.で、その工務店も1998年に破産し、銚子市他が支援をする独立系の鉄道会社として細々運行しています.今回の横領した元社長はその工務店の社長・・・と、簡単に言うとそんな経緯になっています.こんな状況だとなんらかの債権放棄を求めたり、そんなことも難しいんだろうなあ、と思うのです.しかし・・・個人の借財にあてて、その結果街の公共交通機関が危機に直面する、ってそんなのあり?とも思うのですよ.企業って、そんなものであってはいけないんじゃないの?ということですかね.
 個人的な話ですが、仕事で銚子に何度か足を運んでいます.漏れの会社、市街地の中心部に店を持っていたのですが、時代の流れについていくことができずに閉店、その後はまあ売り手を捜したり、そんな中で街ってなんだろうなあ、そう考えた矢先のこういうニュースだけにいっそう考えてしまうのでした.
当分、おやつは濡れ煎ということになりそうです.ええ、買いましたとも.