人口調整しかないのか


夕張市は今後、今回の枠組み案を基本に十二月中に財政再建計画の素案を策定し、来年二月の総務省による再建計画同意を目指す。
 枠組み案は、職員給与を約三割削減する一方、退職金も四分の一程度まで段階的に減らし、現在約二百七十人の職員数を三年間で半減。逆に市税や下水道使用量などを全国最高水準に引き上げ、歳入増を図るなどの内容。
 後藤健二市長は同委員会終了後の記者会見で「こう努力しますと示したことで、支援が出てくるのかなと思っている」と述べ、国や道からの支援策に期待感を示した。
 さらに同市は同日、巨額赤字の要因となった観光施設の運営に関し、指定管理者制度を導入することを正式に表明した。市内二十九施設を売却・委託に区分けし、近く同市のホームページを通じて運営委託先を公募する。十八−二十三日には市内六カ所で住民懇談会を開き、「枠組み案」について説明する。
民間企業ならもう倒産してる!とかよく比較されますけれども、民間企業は「もう無理〜」ちおうギブアップができますものね.どうやったって無理だろうと思いながら身を削る財政再建計画を作っていくのってつらいだろうなあ、と思います.市長の「支援が出てくるのかなと思っている」という言葉も、甘えてるんじゃないよ、という批判もあるかと思いますが、いや他にもうどうしようもなよ、という諦観じゃないのかなあとかとも思う訳で.
結局産業の推移についていけなかった地域、人口の流出は続いていくわけです.まだ筑豊の産炭地の方が都市に近く交通の便もひらける、ということで産業が立地しそうですものね.市の職員を半減、って、市内に雇用先なんてほとんどないでしょうし、特に将来に希望をもてない若年層(そもそもいるのか、という議論はさておいて)の札幌都市圏への流出はますますすすむでしょうね.
そもそもいまや「市」であること自体に無理があるんだろうなと思います.いわゆる「平成の大合併」で市町村合併は進みましたが、結局こういう一番合併の必要そうな経済的に困窮した自治体は合併すらさせてもらえなかった訳で.結局ジリ貧になってなくなっていくんかなあ、そこに住んでいる人、そこを故郷とする人はつらいだろうなあ、と思うのです.