磐越西線狂想曲②

この磐越ものがたり号、結構なスピードで会津へ下ってゆきます.通常はSLで走るスジとはいえ、併走する国道*1がかなり酷道なこともありなかなか侮れません.列車が走りすぎると同時に一斉に追っかけるマニアがそこここに駐車した自車に殺到し、国道に流れ込んでいく風景はまるで青梅マラソンル・マン式スタートを髣髴とさせて上から見ている分には感動的なものがあります.で、数十分後、山からとことこ下りてきたときにはいつもの通り、会津の静かな山里の風景が広がっているのでした.

しかしそんな酷道は、本来酷道であることを楽しむような走りをするべきところであって、決して何かを追いかけてはならないわけです.という訳で、マニア同士で事故ってるのとか、一般をまきぞえとか、単なる自損とか数件散見することができました.いただけない、本当にいただけない限りです.他にも、話によると、試運転の時もマナーの悪いヲタが大量に押しかけて、JR東日本がウェブサイト上に異例の「お願い」を出したとも聞いていますし、こういうイベント自体がなくなってしまうのかもしれませんねえ.

まあそんなこんなで、その後を追うようにまた秋の森の中へ.徳沢駅の近くで数時間のお昼寝です.
やがて日が傾いた頃、赤い夕日に照らされた赤いDLがまたやってきました.走り去っていく客車群のテールを追っていると、真っ白なススキが銀波になって逆光に揺れていました.秋の一日はこうして過ぎてゆきます.

*1:r459・・・福島県浪江町新潟県新潟市を結ぶ400番台では唯一の本州横断国道、ということになっていますが、まあとにかくいろんな路をつぎはぎしただけのひどい有様で