世界報道写真50周年記念展

先月開催されていた、世界報道写真展2006を見たときに買ったセット券があったのでいってきました.今日最終日.
何も予習をせずにいったので、「報道写真展」の様に、報道写真のプリントが延々と展示されている、というのを想像していたのですが、時代の雑誌媒体そのものがだーっと展示されているものでした.パリ・マッチ誌とかライフ誌とかの世界的なメジャー誌からタブロイド誌、国内では中央公論とかアサヒグラフまで.


本展覧会は、雑誌がフォトエッセイを大きく取り上げていた全盛期から現在のデジタル・メディアの隆盛に至るまで、出版物等を通したフォトジャーナリズムの手法と実践の歩みを追うものです。この半世紀に渡り、メディア、ジャーナリズムにおいて写真表現が果たしてきた役割を考察し、時代、歴史を見直すことを目的としています。本展では、センセーショナルな絶望や希望の光を伝えた雑誌『パリ・マッチ』『タイム』『ライフ』等を展示し、さらにヴィンテージ・プリントを加え、当時のフォトジャーナリズムをありのままの姿で紹介いたします。
なるほど、発表する場があっての報道写真家、確かにデジタルカメラとインターネットとその他もろもろが普及した今日、報道写真は雑誌と共に消え去ってゆくものなのかもしれませんなあと.まあそういう流れは有名なアメリカ大統領、ケネディ暗殺の8ミリフィルムをしてすでにそうなんですけれどもね.
さて、「報道写真を展示する」のではなく、「報道写真をのせている媒体を展示する」、報道写真は記事に添えられた資料に過ぎない、という形の展示になっています.ということで、記事の仏文だったりが理解できない(英語でも、雑誌の英語ってむずかしいなあと不勉強を恥じることしきり)ので、どうも実感として写真を感じることができないのが逆に新鮮.いまいちあやふやな自分なりの日本語訳のほうに引っ張られるというか・・・、伝える、というのは言葉であり思想なんだなあと実感.