結局いけそうにないなあ

ずっと「自分の苗字と同じだ」という理由で行きたかった北海道は池北線、いまやちほく高原鉄道の某駅が線路もろとも消えてゆく日が近づこうとしています.むりやりに夏にレンタカーで乗りつけたことはあったのですが、やはり鉄道はその地域の暮らしを載せて走るもの、鉄道に乗っていかないと駅の意味は分かりません.北海道に流氷をみにがてら行くのが夢でした.しかし3月もこの忙しさの上に積み重なるリストラで人を抜かれたことによる単純な作業量の増加、加えて祝日もいろいろあっていけそうにありません.ふるさと銀河線廃線は3月31日、北海道の人口希薄な森林地帯を淡々とはしる一つの鉄道が姿を消そうとしています.
 夏のある日降り立ったその鉄道の駅には余りに何もありませんでした.ダートの道の先、夏草の中に埋もれる小さな板張りのホーム.レールがなくなるとあっというまに自然に還ってしまうのでしょう.そしてちいさな集落は残ります.今度行くときにはせめてバスで降り立ってみたいと思うのでした.バス便があるかどうかなんてわかりませんけど.

で、やはりこちらでも鉄道がまた消えていこうかと。


鹿島鉄道が廃止の意向
 報道などによると、鹿島鉄道は来年3月以降に廃止する意向で、3月中にも廃止届を提出する方針。親会社の関東鉄道が財政支援打切りを表明しており、沿線自治体の支援継続も不透明な状況である。
政府・地方公共団体の財政状況からすると収益の取れる見込みのない地方鉄道は真っ先に廃止されるべきもの、たとえまちづくり3法が改定されても、通勤客と通学客が鉄道に戻ってこないと採算ベースに乗せるのは難しいでしょうねえ.対処療法ではもう幹線以外の鉄道を残すことは出来なさそうです.鉄道輸送のメリットとデメリットを整理する時期に来ているんでしょうかね.
友人のメールで知ったんですが、他にも今年の冬ずっと雪の影響で運休しっぱなしというローカル線も.長野県南小谷新潟県糸魚川を結ぶ大糸線は1月13日からずっと「雪崩の恐れ」あり、で運休したままバス代行が行われています.広島県木次線にいたっては去年の12月22日から運休しっぱなしでタクシーによる代行輸送とか聞きました.別に毎日の生活には、寒い中ホームで列車を待つよりはタクシー代行のほうが便利でしょう.そもそもタクシーをチャーターするほどしか乗客が乗っていない鉄道に問題があるのですが.しかし大量輸送に適したインフラだというのに生かすすべがないというのはもったいないような気がしますが、玉子が先か鶏が先か、に過ぎない話で地方の規模には鉄道はもったいない、ということなのかもしれませんけど.
分かっているのは、鉄道がなくなってもあんまり困らない人のほうが多い、ということ、そして俺のいる東京からはとてもとても遠い話ということだけです.地方の姿も変わってゆく、そのなかで昔ながらのものはだんだんと姿を消していってしまうのかもしれません.そのなかで必要なものも落ちていっているような気がするんですが、どうなんでしょうかね.