いわゆる「負け組」

こう言うと気を悪くされる方もおられるでしょうが、勝ち負けで分けるとどうしてもこうなっちゃいますよね.そしてもう負のスパイラルなんじゃないかとも.


 05年12月期の売上高は前期比3.3%減の9971億円で、2期連続の減収。営業利益は同87.1%減の12億円、当期損失は54億円膨らんで177億円だった。
 03年8月から導入しているウォルマートの店舗運営システムがまだ定着していないことが響いている。レジでの売り上げと在庫の情報を一元化し、商品ごとに今後の売れ行きをコンピューターが予想して自動発注するシステムで、理論上は品切れがない状態を維持できる。しかし、従業員は新システムの習熟に戸惑い、ある従業員は「慣れるのに1年はかかる」と打ち明ける。
 ただ、システムを導入して1年過ぎた店は、1年未満の店に比べて4〜6%売り上げが伸びているという。既存店売上高も、昨年8月から業界水準を上回るようになり、今年度は14年ぶりにプラスにする目標を掲げる。
どうも西友の業績低下の底が見えません.上記売上高は連結、単体ではもうすこし下ぶれしているようです.

今後4年間で全店の半分に当たる約200店を改装するなど、名実ともにウォルマート主導で再スタートを切る。
 「これまでは財務上の問題で店舗に十分な投資ができなかった」。
子会社になった今期以降は変わってくるんでしょうか.しかし、冷静に考えるとシステムのソフトを導入するのにそんなに時間のかかるシステムってどうなの?と思うわけですが.その上、コンピューターによる需要予測がそんなに正確だとも思えません.特に食品SMを仮定の冷蔵庫代わりに使ってもらおう、という日本では、いつもまとめ買いで日々のぶれがないアメリカなどと違ってその日の価格で売上高が大きく左右されますからね.生鮮以外で品切れ・・・というのは需要予測以前の問題だと思いますが・・・ってそう教わってきたよなあ.
生鮮に関しては、輸入食材の比率を増加させようと考えているのでしょうか.最近大手はどこも「地場産+輸入物」の二本立てになってきてるけど、どうなのかなあ.
・・・来年も厳しい状態が進むような気がします.お店に行っても、きれいに整っているから「買い物の目新しい発見」ってあんまりない、でも価格的にもとりたてて・・・というのが正直な感想です.システムもレジしかり、導入するのに時間がかかりすぎてるんじゃないかと思います.「日本市場特殊論」というのは個人的に信じてないんですが、そこまでコストと手間をかけても圧倒的な価格メリット、スケールメリットを享受できないのがこの成熟しきった市場なんじゃないかな、と思います.もともとオーバーストア状態ですしね.
 大手GMSチェーンの中では長崎屋とサティが外れて西友ダイエーが今の負け組、というのは明らかです.どうやってこの状態を脱するのか興味あるところ.