週末への旅

残業をしていると思わず終電を逃してしまい、金曜夜の京浜東北線なんかに乗る羽目になって仕舞いました.
丁度一週間の終わり、電車の中はいつもよりも少しだけ混んでいるようです.平日帰宅時の電車よりも多分少しだけ騒がしく、週末に向けての開放感と一週間の終わりの気だるい感じが、酒のかすかな匂いを混ぜて車内に漂っています.一駅一駅、かなりの乗り降りを繰り返しながら先へ.だんだん静かになってゆく車内はクールダウンをしてる様.
数分遅れで着いた赤羽駅
「この電車はここより最終電車となります.折り返しの電車はございません.遅れております埼京線の最終電車を待ち合わせて発車します.」

やがて遅れること数分、最終列車がやってきて、次々と乗換客がやってきます.長く静かに鳴る発車ベルと、いつまでも切れ目無く続く乗換客.反対側に、東十条行きの最終電車もやってきました.降り損ねたと思しき10人あまりの乗客があわててこちらの列車に乗り移ったところで、駅員が青い標識灯を高くかかげて円をかき、ようやくドアが閉まりました.ほぼ同時に反対側の列車のドアも閉まり、相次いでホームを離れてゆきます.

駅員は標識灯をかちゃかちゃいわせながらまた去ってゆきました.遠くに終列車の赤灯がまだ見えています.街から町へ、都心から離れる週末がまたやって来ます.