岐阜パルコ撤退

sa-502005-09-02

初夏に遊びに行ったときに、中心市街地のあまりの閑散っぷりにびっくりした岐阜市内.こんなニュースが。


パルコは31日、岐阜パルコ(岐阜市神田町)を来年8月末で閉鎖する、と発表した。ジェイアール名古屋高島屋や郊外の大型店との競争激化で売上高はピーク時の3分の1に激減したほか、開店から約30年が経過し、耐震工事費や設備投資費がかさむことなどから、撤退を決断した。(略)
 岐阜パルコは1976年に開店した。売上高はピークの91年度に約84億円だったが、04年度には約24億円まで落ち込んだ。
このページ(十六・岐大産学連携地域活性化研究会)なんかだと、もう10年も前から中心市街地の退潮は明確なんですが、ここにきてまた動きが急になってきたようです.
原因には、岐阜は名古屋までJRで18分、名鉄でも30分弱という地の利、また地方都市並みに発達した自動車交通があげられます.1999年に京都近鉄百貨店、2002年にダイエーと長崎屋、2004年にファッションビルセンサ、今年冬には名鉄新岐阜駅新岐阜百貨店と続々撤退。パルコもなくなれば、あとはタカシマヤとロフトくらいしか無くなってしまいます。大型店が無くなると、共栄共存の関係にあった中心市街地の中小商店も一気に淘汰されてしまうわけで、ますます空洞化が進んでしまうんでしょう。

反面、これまで岐阜は名古屋に近い割には繊維アパレルをはじめとする地場産業があったせいか、独自の経済圏・生活圏をもって意外と名古屋に通勤通学する人は少なかったんですが、この何年かで急速にその数を増やしています。名古屋駅前では現在再開発が進行中なんですが、底に作られるマンションはあっという間に完売したとか。そりゃ新快速で30分以下ですから、うらやましいくらい近いもんな・・・

岐阜は今衛星都市へ(うわ、懐かしい言葉だ)その姿を変えようとしているのかもしれません。そんななか、日用品購買の場としての中心市街地の再開発、ってのができればいいんですが・・・
逆に中心市街地に住みながら郊外のモールにまでいちいち出かけて、モールという単一の社会で買い物を済ます、「買い物」という暮らしに一番密着したはずの部分がどんどん暮らしから遊離していっているような気がします。路面電車を廃止したときもさんざんいわれたような気がしますが、結局「町をこうする」とか、岐阜県の核として育てていこう、とかそういうところが見えないんですよね。*1

*1:路面鉄道は不要だったと思うが