危機管理、とかそっち側の問題

で、家を空けている間新聞も読まずテレビも見ず(どっかの温泉で岩手日日を読んだっけな)という生活をしていました.静岡でヘリが墜落した、とか、JR西日本が「不祥事で」叩かれている(どう考えてもマスコミのミスリードとしか思えないものが多数混じっているのでカッコつき)とか、東京湾に鯨が出たとか、そんなものはラジオかなんかで自然に耳に入ってきたんですが、その程度でOKだったんでしょうかね.

で、その括弧書きの問題ですが、この件に関しては神戸新聞が比較的冷静に記事にしています.地震のときも、あのときもこのときも、地元紙のほうがしっかりした記事になるんですよね・・・.


しかし、対策本部設置の情報は本社内だけに連絡する仕組みだったため、ほかの職場には伝わらなかった。各職場には「一斉放送」の形で事故情報が流れたが、旅客サービスの伝達が主目的のため、事故全容をつかむ情報は伝わらず、重大事故との判断はできなかった。一方で、社員に直接メールで事故発生を伝達したが、やはり運行状況中心で、事故の重大性は伝わらなかった。
 事故三時間後にボウリング大会を開いた天王寺車掌区では、副区長が午後一時すぎに新聞の号外を見て、死傷者が多数出ていることが分かったという。
車掌区の中でテレビが見れるかどうかは知りませんが、普通の職場では仕事中マスコミの情報に接することなんてありませんから「大事故が起こった」という意識の共有ができてなかったということですね.確かにボウリング大会や新入りの激励会が適切だとは思いません.今日は「ゴルフしてた」つう話も出てきていましたが、うーん.こっちは「支社長杯」ですか.こっちはまずいかしら、さすがに.いや、確かに事故現場から遠く、仕事的に関係ない社員が非番の日に、というところも含まれているから一概には言えないと思うんですよ.なんだ、JR側が出してきたリストには「米子支社」なんてのまで入ってるじゃないですか.そりゃ関係ないだろうと思うんですけどね.

しかし、「想定外の事故」というのがあった、というのがJR西日本側の言い訳ですけど、本当に「想定外」ってのが客商売としてあるのかなあ、と思うわけです.おそらく今回の事故が今後何十年に渡って最悪の鉄道事故ということになるんでしょうけど(つうかなって欲しい)、最悪の事態にたいしてこんなにもろい情報網しか持たない会社でいいのかなあ、とか.でも身近に考えると、本当に最悪の事態に対する対応って案外できてないんじゃ?とか思います.町で大規模な災害が起こったら、工場で大火災が起こったら、政治的に危機がきたら・・・.リスク管理という言葉はつとに最近よく聞きますが、どうしても後回しになってないか、今回の例だと職域や組合やいろんなもので分断されてたりしないか、その辺をもう一回考えないといけないのかと思います.