湘南電車を見に行こう

冬の澄んだ斜光線に惹かれて、用事もあったことだし外に出ました.三田線から巣鴨で山手線にシフト.昼過ぎの電車はマターリと空席があるほどで、女子高生が転寝をしていたり、静かな時間.ふと途中で降りてみると、保線車両がゆっくりと作業をしています.断続的にホイッスルが高く響いて、冬の空にこだまします.背後を新幹線がゆっくりと走ってゆきます.

ま、そのあと「線路内に人が・・・」とか抑止を受けたりしながら、東京駅着.

東海道本線ホームで、しばらく時間をつぶしたり.次々とやってくるのは、113系"湘南電車".傾きかけた冬日を受けて、橙と緑の車体が温かく、MGとCPのせわしない音があたりを包んでたり.どの列車も、入線〜車内清掃〜乗車〜発車、のサイクルに十分すぎる時間があるので、広いホームにゆったりとした時間が流れているわけで、いやこういう雰囲気はいいなあ、と.
この始発駅特有の雰囲気がたまりません.なにかヒトの顔がゆったりしてる様に見えるのは気のせいでしょうか.それでいて、東京の人の多さがさらにいい感じです。
田舎とかの始発駅だと、人は乗らないわ、時間は切り詰めているわで最近ちょっとねえ・・・

鉄道は多くの人が使ってなんぼ、そういうことを思い出させてくれる一時でした.

無くなるものに対する単なるノスタルジー、といえばそうかもしれないんだけど、やっぱり長年中電(中距離電車ね)として走ってきた113系には独特の雰囲気があると思うんですよ.ずらりと並んだボックスシート、確かに乗り降りはしにくいけれども、結構東海道線って長距離乗っていく人多いですからねえ.藤沢まででも1時間くらいかかるし.
途中に挟み込まれたサロ110がまたなんとも.赤いモケットのシートがずらりと並ぶさまは、「優等列車」という響きを残していて、またいいんですよ.
でもやっぱり普通の人は、隣の新しいほうのサロ124(125)に乗ってしまうわけなんだが.いやたしかにシートとかはよさそうなんですけど、その辺の判断基準ってどうなんだろう?無意識のうちにやっぱり新しいほうをチョイスするということか?かなり混んでいる124より、がらがらの110の方が静かでよさそうな気もするんだけど.
ともあれ、もう無くなる、つうんで入換が進んでいるのかなあと思っていたが、ばしばし113系来るんですね.一時間ほど写真をとりつつ眺めつつ.九州はもう殆ど新しいステンレスの電車にかわってしまったんだが、こうしてみると幼少の記憶とかがゆり戻されるような感じになりますね。だから結構みんな話題になったのかしらん.

やがて、隣のホームに「特急東海:静岡行」が入線.ステンレスが夕日を反射して.
相変わらず人の波は引いたり戻したりしながら時間がゆっくりとすぎていく.