消えてゆく駅、消えていきそうな道

昼過ぎに切り上げて、山形からR13で東北道に向かう。ラジオは裏磐梯の有料道路が明日から冬季閉鎖に入ることを告げている。ざっと吹けば雪でも降ってきそうな、悲しげな天気。
西粟子トンネルを抜け、山奥の交差点でさらに山奥に道をたどると・・・
道は車一台やっとの急勾配、退避場所なし、いや側溝が落ち葉でみえないんですけど。


旧峠駅スノーシェッド
えらい人懐っこい。
「一枚のきっぷから」
姥湯温泉案内所」の看板がかかる。
山奥の普通乗用車でやっと曲がれるような狭い道を降りたところ、狭い空間にその駅はあった。場所はここ.この板谷峠は急勾配ゆえのスイッチバック駅が連続し、駅員が常時鉄道を守っていたところだ.貨物列車、特急、急行に50系を連ねた普通列車も行き来していた・・・・結局俺は現役のころは一度も来なかったが.
俺が大学のころ、奥羽本線は改軌され、山形新幹線となり、貨物列車も客車列車も姿を消した.時の流れだけどな、見ているとスノーシェッドの向こうを加速しながら新幹線が駆け上がっていった.かろうじてスノーシェッドの中にホームが一つだけ作られ、無人駅となった駅に何本か普通列車は来るんだが、あと何十年かしたらこの駅は本当に忘れ去られてしまうんだろう.