地域の姿はどこに行くのか?

というわけで、佐久平。えらい新しいなと思ったら1997年、長野新幹線開業に合わせて設置された駅、同年にはやはり佐久ICが開業し、高速道路で東京都も結ばれている。そんな交通の結節点だが、いや地域の問題をよく現してるなと。
 駅には数千台の駐車場が完備され、前述のイオンの向かいにはベイシア+カインズホーム+エッソGS+セーブオンの「スーパーモール佐久平」、ロードサイトの駅周辺でもラオックス、キタムラカメラ、紳士服のアオキ、プラグシティメガネトップなど、外食産業もガスト・すかいらーく夢庵から居酒屋の笑笑まで総集合。いやこりゃ車があれば便利だし、「買い物が楽しい」という意味では豊かになったと思うよ。これまで売ってなかった雑貨も洋服も、東京と同じ値段で買えるんだし、デートコースが出来たわけだからな。
 ただ、周辺から車で客が流れてきて、売上は伸びるだろうが利益は中央に流れていく。地元には確かに雇用は発生するが、そこでカネを回転させるだけの雇用は発生させない。佐久の中心市街地とか、今はどういう状況でどんな問題が起こっているのか?
 もちろん地元商店街の、いわゆる競争力不足というのは否めない。また、地元の八百屋とか魚屋だってイオンやベイシアと同じように市場から仕入れてくるわけだから、地元のものが特段多いというわけではない(多分今は直産で見ると大手スーパーのほうが上だろう)。そう考えると、日常生活にはこっちのほうが便利だから、という意見に加えて、地産地消の視点を加えても「別に中心市街地なんていらないよね」という考え方もありではあるのだが、それ以上に地産地消と地元中心市街地の活性化が大切だと俺は思っているわけで。
・・・とかこんなことを、大学の連れのA君と熱く語りながら赤羽で飲んだくれる。久々に有意義な飲みだったな。