季節はもう秋


朝の空気は冷たく、もうすっかり秋。石神井川沿いの桜並木も、紅葉が始まっている。いつでも緑が青々している九州をこの2年間見ただけで、かえって新鮮だ。


散歩に、城北中央公園へ。朝からランニング、野球、犬の散歩と多くの人が行きかっていて、やっぱり東京はちがうなあ、にぎやかだ。

こういうにぎやかな公園が近くにあるといいよねえ。
2年ぶりに来て気づいたのだが、この公園、現在も年々拡張を繰り返している。そのとき住宅地だったよなあ、というところが芝生の広い広場になっていたりして、どうも記憶がずれているようだ。

公園の端から遠望すると、草地とそこに食い込んだ住宅が。住宅を立ち退かせながら徐々に公園を拡張して言っている様子がよく見える。

計画面積43ha、まだ半分強しか供用されてないようで、かなり大掛かりな公園だ。地方から考えると、大規模に立ち退かせて公園、という感覚がピンとこなかった。わざわざ立ち退かせて空き地、というのがなんとなく違和感があるのだ。家が立ち退いた跡の空虚な空間が、なにもない空間はそのままで新しい役割を与えられる。道路とかと同じ公共物だから別に不思議なことではないんだろうけれども、なんか違和感。
それにしても、このあたりは当然ながら隙間なく人家が張り付いている。いったいどれくらいの世帯が移転を余儀なくされたんだろう、リアルにこのあたりで生活していた嫁によると、友達のいろんな家が今は公園になっているようで、なんだか田舎で消えていく集落を目の当たりにして、そこの子と話しているような気分になってきた。公園の芝生の下にも、いろんな記憶が詰まっている。どんなものにも、必要かどうかの検証がいるんだろうなあ、とかも思うのだ。