池袋中華街、続報

この前ちょっと出ていた池袋中華街の記事が出ていた。ニュース、というよりも、ルポなんだけれども。


「横浜や神戸のような中国式の楼門があるわけではない。『東京中華街』はリアルなものでなく、中華の良さをPRするネットワークのようなものにしたい」。8月に池袋の中国系50店舗で発足した「東京中華街促進会」の胡逸飛理事長(46)はそう話す。中華料理店を中心に赤と黄色の中華風看板がやや目立つが、「中華」が軒を連ねる路地はない。新宿や渋谷と比べ、少しだけ多いという感じだ。
(中略)
 「反響が大きく広告主も驚いてます」。池袋と隣接する豊島区南大塚で発行されている中国語週刊紙「東方時報」の何毅雲社長(52)の笑顔は順調な経営を物語る。全国の購読者に郵送して10万部以上を売り上げる最大手の同紙でさえ、日本の不動産会社が広告を出すのはまれだったが、9月11日号は、大手不動産会社が売り出す世田谷区の高級マンションのカラー全面広告が最終面を埋めた。増え続ける在日中国人の中には、富裕層もいる。企業の広報戦略がその現実を裏付けていた。
 一方、地元には日本の商店街も数多くある。胡さんから構想を聞かされた池袋西口商店街連合会の三宅満会長(63)は「『中華街』としてひとくくりにするのは唐突。まず町内会に入ってパトロールや清掃を手伝ってもらってから」と、現段階では同一歩調は取らないスタンス。胡さんは「池袋を盛り上げたい気持ちは同じ。よく話し合いたい」と時間をかけて地元商店街と共生できる方法を練るという。
福岡に帰ってきて思ったのは、東京だけでなく福岡でもアジア系の労働者の人って増えたなあ、ということだ。通勤途中、最寄の駅前には近くの工業団地に向かう送迎バスが列を成している。ちょうど東京にいた頃、東陽町の駅前に港湾の配送センター行きのバスが列を作っていたのと同じ光景だ。そして、駅で自社のバスを待つ人たちの会話の多くが中国語だ。まあずっと前からこういう状況になっていて、自分が気づいていなかっただけなんだろうけれども。
そう考えると、リアル、ってなんだろうなあ、と思うのだ。今の俺にとってリアルな中国というのは、福岡にも多いが観光バスで大挙してデパートなど(福岡だとキャナルシティとかなんだろうけど)に押し寄せる中国人の人たちであり、上記の工場などに向かう中国の人たちだ。そのどちらも中国のリアルでもないだろうし、何か中国のよさを伝える、というネットワークともなんとなく結びつかない。観光地化した横浜や神戸の中華街のほうがそれっぽくない?
もしかしたら、そのうち本当に中華街、というかチャイナタウンが出現してくるのかもしれない。そのとき、既存の商店街はどう対応していくんだろうか。ふと関東鉄道の某駅前でみたポルトガルスーパーを思い出した。