別府市中心市街地活性化基本計画

先日の別府の話の続き。ググって見ると、別府市中心市街地活性化基本計画の認定を受けている、ということでちょっと読んでみたり。

認定を受けたのがこの7月9日だから、認定されたての計画、ということか。同日にはお隣、大分市も認定を受けている様子だ。
この「中心市街地活性化基本計画」だが、簡単に言うと市町村が中心市街地の現状を分析
し、活性化のための計画を立案したもので、その計画を国に申請、認定された計画に対しては法律や税制の特例、補助事業の集中実施など国から集中的な支援が行われるというもので、選択と集中、という国の方向性を示したものであるともいえる。

ちなみに、現在認定を受けているのは54計画だそうで、最初の富山とか青森はLRTを作ってみたりコンパクトシティということでずいぶん画期的な印象を受けたんだけれども、どのへんまで出来るのか、とか認定が多すぎないか、とかちょっといろんなことを考えてみたり。実際のところ、ありとあらゆる市町村で活性化計画を認定しても選択と集中にはならないわけで、活性化が可能な中心市街地って正味どれくらいあるんだろう?そしてどれくらい必要なんだろう?そんなことを考えてみる。

さて、それはともかく別府市中心市街地活性化基本計画だが、対象となる中心市街地は駅から海までの700m程、左右にも幅1km弱、面積にして1.35haととてもコンパクトなイメージだ。確か福岡だと北九州は黒崎が同じくらいだったと思う。この面積、面積にして市街化区域全体の2%、人口で3%に過ぎないのだがたとえば小売商業に関してだと、店舗数で別府市全体の21.5%、年間販売額の21.9%、売場面積の33.4%を占めるという。


(1)区域についての考え方
平成12年に策定した中心市街地活性化基本計画では、別府発祥の地である浜脇地区を含む約120ha を中心市街地とした。
光都市である別府市にとって、表玄関である別府駅周辺の衰退は観光振興にも係る問題である。今回の基本計画においては、駅を中心とする区域を重点に活性化事業を展開し、観光客増及び商業の活性化につなげることとしている。そしてその効果を地域住民の幸せに結びつけるために、これら区域へ歩いていける範囲を、本計画の「中心市街地」として位置付けた。
(2)中心市街地活性化基本計画区域の境界となる部分
・東側の境界は、別府湾海岸線
・西側の境界は、JR日豊本線
・北側:立花通り(北浜3 丁目以南)
・南側:秋葉通り(秋葉町、楠町以北)
(3)区域の面積
・61.35 ha
要は別府市は観光都市を目指すんだけれども、中心市街地の狭い範囲に数多くの観光スポットがあるのでこれを別府市の顔として生かしたい、商業施設についても中心市街地の持つポテンシャルを生かすことで郊外、特に市外への拡散を防ぎたい、といったところだろうか。この中心市街地、数年前に友人と単車で行って竹瓦温泉で砂風呂に入ってきたことがあるんだが、先日行かなかったのにちょっと後悔。

さて、中心市街地の商業活性化だが、この別府市の計画の特徴的なのは、数値目標に大型
店の売上目標を織り込んでいることじゃないかいな。

  • 平成16年度 大規模店舗206億円+その他76億円=282億円 → 平成24年度 大規模店舗314億円+その他76億円=390億円

大型店、といえばこの核となるのがトキハ百貨店と昨年オープンしたゆめタウン別府。誘致するか否かで市を2分し、市長選の最大の争点となったあのゆめタウンなんだが、その後売上は絶好調、とはいっていないようなんだが、どうなんだろう?(ソース)

ゆめタウン別府』の誘致により、中心市街地に昔日の賑わいを取り戻すため、商工関係団体などの皆様方とも連携を図りながら、魅力あるまちづくりを進めていきたいと考えています。
 また、市外への消費流出に歯止めをかけ、さらには観光客を含めて市外から買物客を呼び込むことにより、別府市全域の経済に潤いをもたらす取り組みを推進していきたいと考えています。
活性化基本計画中にもこのような記述が。

平成19 年末にオープンしたゆめタウン別府は、郊外へ流出する消費者を呼び戻すために中心市街地に誘致した大型複合商業施設である。同施設の集客効果を中心市街地の回遊に結びつけるために、地元商店街と住民が一体となって共同のイベントを実施し、ゆめタウンへの自家用車来店者の中心市街地回遊促進を図ることとしている。
さて、ワンストップショッピングを目指す大型SCのお客さんをどう市街地まで来てもらうのか、そのあたりが一番気になるところだ。SCだって売上が悪ければ、スピード感をもってその形をかえていくだろうから、どこまでついていけるのかなあ。
中心市街地にかぎらず、別府市で探しているとこんなサイトが。

いやあ、ごった煮ですなあ。なんだか脈絡がなくて面白い。