順調な普及、だとか

天神に行くと、西鉄の駅が入っている三越のみならず岩田屋とか天神コアにまで巨大なニモカの広告が下がっているわけだが、まだ会社では使っている人を見たことがない。保守的な社風だからか、というのもあるんだけれども、やっぱり西鉄大牟田線沿線に住んでいないと、バスも対応している那珂川(営)の系統沿線じゃないとまったくつかえないものねえ。
という訳で、そんなに普及はしていないだろう、もしかしたら予想以上に遅いんじゃあるまいか?と思っていたのだが、西鉄としてはまあ、スローペースで浸透させていく作戦のようで。


西日本鉄道のICカード「nimoca(ニモカ)」がスタートして18日で1か月を迎えた。発行枚数は16日現在で約7万3000枚と、早くも初年度目標(20万枚)の3割を突破。電車、バス、買い物でたまったポイントをいずれの用途でも使える便利さが功を奏している一方、読み取り機を導入したバスがまだ少ないため、利用者や加盟店からは早期拡大を望む声も聞かれる。(略) ニモカが使える加盟店は同市・天神地区を中心に525店にのぼり、西鉄は2年後の倍増を目指す。だが、ポイントを付与する加盟店にとっては、売り上げの目減りにつながる。例えば200円の買い物で1ポイントを付ける場合、1円がニモカの運営会社に預けられる。各加盟店から集まったお金は、利用者がためたポイントを使って買い物などをする際、1ポイント=1円として加盟店などに支払われる仕組みになっているからだ。
(略)
もちろんこの7万3千枚の中にはおそらく死蔵されるであろう記念カード1万枚とかも入っているので今後はずっとペースが遅くなるんだろうけれども、とにかく初年度は目標を達成するものと思っているようだ。今後は定期券の更新にあわせてゆっくりと普及が進んでいくものと思われる、ていうか他にあんまり増加する要因がないような気がする。とにかく個人的には、というか大多数がおもっているんだろうけれども路線バスで広く使えるようになってほしいところ。あと東京みたいにタクシーで使えると深夜残業とかの人には大変便利なんだろうけれども。ちなみに08年4月現在でSuicaの発行枚数は2,471万枚(出典)PASMOは同870万枚(出典)、すげえな。

JR東日本 鉄道事業本部 Suica事業部長の椎橋章夫氏は、Suicaの発行枚数が1,900万枚以上、電子マネー対応で1,500万枚を超え、1日1万枚のペースで増えているとも。3月18日からはPASMOとの乗り入れも始まるので、さらならるサービスの充実もしていくそうだ。
PASMO乗り入れ前でもこのペース。
さて、流通への拡大の話。現在使用できるのは、天神地区のデパートや専門店の一部とあんまり多くない西鉄系の小売チェーン、フタタなど一部の大型量販店(・・・スーツをこれで買うのかしら?)に限られている。上記記事だと、店はポイント分だけを引かれるように読めるが実際は2〜3%(Suicaはたしかこんなもんじゃなかったっけ)の利用料も引かれる訳で、それを上回るメリットをどう打ち出していくか、というのが常に問題になるところ。おそらく交通機関で一気に普及して、みんなが持つようにならないとなかなか・・・といったところか。
どこの新聞だったか、福岡市交通局は実はこのICカード乗車券導入に乗り気ではない様子。というのも、流通業やテナント業といった副業がほぼ全くないので、こうして利用料で稼ぐことが出来ず純粋な持ち出しになるからだとか。個人的には東京メトロみたいに駅内でなんかできんじゃない?とか思うんだが、結局そういうことなんだよな。