大型店・・・ねえ。

通勤途中、古賀駅から次の福工大前までの間に広大な空き地、というか造成地が広がっている。ここには住宅地と共にイオンモールをはじめとする商業施設ができるという噂がある。古賀市の北に隣接する福津市にはイオンモールの開発計画がすでにあるし、国道三号線沿いだと千鳥にはダイエーハイパーマートから転じたイオンスーパーセンターが既にある。
確かに福岡郊外で市場としては潤沢かもしれないがいくらなんでも多すぎやしないか。まあまだぐぐっても出てこないので本当にそんな計画になっているのかは知らないが。
この空き地、昔は広大な田んぼだったんだけれどもねえ、環境というのはどんどん変わっていく。いいほうへかどうかはわからないけれども、生活に追い立てられるように。西日本新聞にはこんな記事。


今冬の開業を目指して建設が進むイオンモール筑紫野(仮称)について、隣接する天拝中学校PTAが生徒の安全や健全育成に不安があるとして、委員会を結成し交渉を続けている。中学校に隣接する施設の深夜営業は青少年の健全育成上問題があるとする保護者と、他の店舗と同じ時間とするイオンの主張は平行線で、協議は難航している。
イオンモール筑紫野は衣料、飲食店のほかに複合映画館も入る、総売り場面積七万五千平方メートルの大型ショッピングセンター(SC)。天拝中は、同市の山口校区と二日市校区の一部が通う全校生徒数246人の市立中学校。同中とSCは敷地が接しており、校舎との距離は直線で百メートルと離れていない。
 昨年12月、イオンが同校保護者向けの説明会を開催。PTAは1)学校との間に遮蔽物がなく、プールとテニスコートが丸見えになる 2)ほとんどの施設の営業時間が午前0時までと、学校に隣接する商業施設としては遅すぎる 3)交通量増加の見通しが甘く、違法駐車や通学時の事故多発が懸念される などとして、「PTAイオンモール特別委員会」を結成し、これまで二回、イオンとの協議の場を設けた。
 イオンは1)について、工事期間の仮対策として目隠しネットを設置。完成後に実際の状況を確認しながら、持続的な対策を協議するとし、3)は「これまでの統計や実績を基に、交通量を推計している。交通整理の人数などソフト面は、今後警察など関係機関と協議して決めたい」。だが、2)については「他店舗と同じ営業時間で、ご理解いただきたい」とし、話し合いは難航している。委員会の西村庸子会長は「中学校のすぐそばに建設を許可した行政にも責任がある。子どもたちの安全を確保するために、積極的な指導を」と市にも協力を求めている。平原四郎市長は「行政で対処すべき問題、業者に指導する問題、強制できないが要請すべき問題をえり分けて、市としての要望を伝えていきたい」と話している。
 西日本新聞 5/30付 「主張平行線、協議は難航:天拝中隣のイオンモール建設で申し入れ」
多分ウェブにアップされなさそうな記事だったので引いてみた。学校の隣、というのはかなり特殊な事例かもしれないが、同じような問題は別にイオンに限らずとも全国で数多い。ただ、規制の反面税収・雇用といった影響できてほしい自治体の意向というのもあり(筑紫野市がどう考えているかはしらないけれども)こっちがいい、とは誰も言い切れない状況
にある。
 いや正直俺も「学校の隣に深夜まで営業しているシネコンつきの商業施設はどうよ?」とも思うんだが、じゃあ「住宅地の隣は全部だめなの?」とかいう問題になる訳で、そもそもそういえばこの辺住宅地も学校も昔はなくて原田の駅も森の中にぽつんとたっていたよなあ、と往時を思い出したりしてしまうのだ。
 昔の「大店法」と違い、現在の法律は「大規模小売店舗立地法」になるわけだが、この法律は設置者に「周辺の生活環境の保持」を求めるものであるが、実際には交通渋滞、とか騒音、とかかなり即物的なものにならざるを得ないわけで、しかも届出ということで規制をかけようとする法律ではない。そこのところをどう考えるのか、どうコンセンサスをとることになるのか。