都電に乗って

数えてみるとちょうど一ヶ月ぶりに土日の連休となったので、なんだか気が楽な一日。ぽつぽつと雨が降る静かな日に、掃除洗濯と終わらせて、午後からぶらりと。

それにしても時折雨の降るような静かな日で、空気は都内でもひんやりと冷たい。すこし前まで細かい年代物のタイル貼りの通路が残っていた西巣鴨駅は、いつのまにかすっかり新建材のようなつるんとした駅にかわっていて、明るいけれども残念だなあ、とか思いながらぶらぶらと歩いて乗り換え。

久しぶりに乗る都電は相変わらず立ち席が出るほどの混雑で小さな電停ごとに何人かが乗り降りする。車窓すれすれを家が掠め、洗濯物が揺れている普段の光景がなにか懐かしい。東池袋を過ぎたあたりから空き始め、夕方ちかい早稲田の町へ。学生の姿もあまり見えない、ただ音のない土曜日の午後。


さて、面影橋のこの鉄道信号を見るとどうも京津三条を思い出されてならない。ただ良く考えるとあれがなくなってもう10年たとうとしているんだなあと思うと、ただ時の速さを思うのみ。