温暖化の影響だよな・・・

それにしても今年は毎日暖かい日が続きます.去年は都内でも雪がどかどか降ったり、北国は北国で大糸線なんか3ヶ月くらい止まっていたのが嘘のようです.毎日、会社から外出のときはコートが邪魔になるくらいですものね.確かに暖冬、とは長期予報でも言ってましたがここまで暖かいと暖冬、という一言で済ませていいの?という気にもなりますよね.
今のところは、スキーにいけないなあ、とか、このままいくと入学式シーズンには桜、青々と茂ってそうだなあとかそういうことしか思わないのですが、この先もっといろんな影響が出てくるんじゃないかなあ、と思うんですがね.今のうちに心配がる方が神経質かなあ、とも思うのですが、たとえば水資源にしても電気資源にしてもかなり雪解け水に依存しているはずなんですけれども.

さて、小売で言うと重衣料や冬物商材の売れ行きが著しく悪いのはどこも共通していることと思います.こんな天気だと冬物はたとえ値下げしても売れないでしょうから、シーズンアウトさせて在庫にするか、まあアウトレットに流すとか、そういう感じで処理はすすんでいくんだろうと思います.最近どのスーパーなんかにいっても早々と赤幕セールをやっていますが、もうはやくも8割引とか9割引とか例年よりも早く、さらに物量も絞っている様子が見て取れます.
 衣料品だとそう在庫調節ができるんですが、そう考えると食料品、生鮮は大変だなあと思うわけです.こうあったかいと消費行動自体変わってきているということで


 春物の出足は早い。岩見芳樹店長は「サラダ系の需要は平年より半月以上早く、1月下旬からよく売れている。通常なら2月いっぱいは鍋物や煮物野菜の人気が高いのだが」と話す。トマトは平年同期に比べ、売り上げは3割増だという。「2月なのに、広告チラシも春物メーンに差し替えた」(岩見店長)
 買い物に来た主婦(35)も「今年の冬は鍋物をあまり食べていない。逆にサラダは作ることが増えた。春物の値段も安いですし」と話す。(中略) 暖冬の影響で、市民の食生活は2月から春物野菜に向いているが、これらの野菜がこの時季にしては安いことが消費行動に拍車を掛けている。同市中央卸売市場の卸売会社「福井青果」によると、1月の野菜の平均卸売価格は平年の1割安という。
 同社の野菜部門担当者は「レタスの九州やキュウリの高知県など産地の気候も良く、例年より収穫が早く豊作。いつもなら3月に入荷のピークを迎える菜の花やタラの芽が、2月から多くの量が市場に出回っている」と説明する。「ダイコンやハクサイは現在投げ売り状態。生産者にとっては好ましくないのだが…」と市場関係者は困惑気味だ。
ハクサイ、ダイコンについては昨年来生産調整が行われて、産地廃棄などがアレだけニュースになったにもかかわらずこの価格、と考えると生産者の胸中やいかばかりかなあと思うのです.安い上に消費が低迷している、では報われないなあと.天候デリバティブって一般の農家にどれくらい普及してるんでしょうかね.ちょっと普及率のデータを探したけれど見つかりませんでした.その上、きっと「暖かいから消費行動が変わって売上が伸びない」というのはデリバティブの対象外ですよねえ.
 環境が変わって、いろんなところに影響が出てきているのは確かだと思います.小売もそうですし、産業はそれを追いかけるように次々と変わっていくでしょうが、その中で「いや本来、冬野菜は冬に育って、それに応じた冬らしい料理があるはずだよなあ」とかいうことも忘れられてしまうんじゃないかなあとかふと心配してしまいます.