高山本線の社会実験


JR高山線の運行本数を一日三十六本から五十本に増発する富山市の社会実験が、二十一日から始まる。行政が赤字路線の車両を借り上げて、てこ入れするのは全国的にも珍しい試みで、高山線の利便性を高めることで地域振興にもつなげる。
 公共交通活性化によるコンパクトなまちづくり推進策で、富山ライトレールに続く第二弾となる。実験では、朝夕が三十分間隔、日中は一時間に一本の間隔に運行頻度を高める。最終便も午後十時台発から十一時十八分発に遅らせる。高山線は利用者の減少に伴い運行本数が減り、最大二時間の間隔があった。
 市では利用促進策も実施する。速星、越中八尾、笹津の三駅でパーク・アンド・ライド用の無料駐車場を用意し、速星駅では周辺の住宅と結ぶフィーダー(支線)バスを運行する。越中八尾駅では八尾中心部と結ぶ周遊バスや、八尾中核工業団地と結ぶ通勤シャトルバスを走らせる。千里駅では乗り合いタクシーを予約運行する。市は実験に合わせて駅舎の改修や駅周辺アクセス道の補修も進める。(略)
富山港線のライトレール化に引き続き、高山本線でも鉄道への交通シフトを促す実験が始まったとか.時刻表を見ると、日中7往復が増便されています.富山って、駅から南北に市内電車(北には旧富山港線富山ライトレールですが)、北陸本線、この高山本線富山地鉄の本線と不二越上滝線と、まあ各方面に鉄道が分かれている訳でかなり健闘している部類だと思うんですが、こういうことに積極的ですねえ.もう一歩踏み込んで、駅の増設をやってくれると新たな需要を取り込めるんでしょうけど.あと、高山本線、市の中心繁華街まで行くにはすこし不便なので、路面電車がもう少し伸びて接続してくれないかなあ、とか.(→参考:Yahoo!地図

時刻表を見ると、通勤通学時間帯はほとんど変化がないので(23時過ぎの最終は使えるけれど)、日中街に出る人向けといったところでしょうか.地方都市の朝の通勤ラッシュの渋滞って、結構えげつないですから朝夕に増やしてくれたらよかったのに、とも思いますが、朝夕だけ強化するというのは人の運用上非効率だから難しいのかなあ、と邪推してみます.あと、前にも書いてますが駅を増やしてくれるのならいいのになあ、とは富山県出身の友人の話.高山本線の沿線、市街地に近づくとは道路事情がいいとはいえないのでなおさらです.まあこの辺はパークアンドライドで乗り越えようということなんでしょうけれどね.
これから雪の季節がやってきます.なんとかいい成績を残して欲しいなあ、と思う今日この頃です.
富山の一番のメインラインは北陸本線になるんでしょうが、今は大阪と北陸・新潟を結ぶ特急がひっきりなしに走っていて、普通電車は隙間を縫うように一時間に1〜2本がなんとか「走らせて頂いている」といった感じです.でも、2014年には長野から金沢まで北陸新幹線が延びてきて、経営分離されることになっています.そのときのために、北陸本線でもある程度の道筋をつけていて欲しいなあ、と思うんですけれどね.
富山県、といえば自家用車の普及率で全国3位、新車購入率は全国1位.生活パターンを変えるってのは簡単にはいかないんでしょうけれども.

輸送機関だけじゃなく、官民そろってもっといろんな実験ができるといいんですけれどね.