単純に喜んでいいのやら


 産業再生機構が27日発表した06年3月期決算は、支援企業への貸出金の受取利息が大幅に増えた一方で経費が減ったため、営業利益384億円、最終利益222億円とも大幅増益になった。05年3月期に43億円あった累積損失は消え、178億円の剰余金を計上した。残る案件で損失が出なければ、解散時に利益が残る。
新聞でもそんなに大きな扱いになっていなかったようですが、ふと目に留まったニュースです.
国民の税金がまあ使われなかった、というかその結果有効に帰ってきたという点でよかったんだろうなあ、と思う反面、やっぱりそこまでして支援する必要ってどうだったんだろうか、というのは検証されていたのかなあ、とか思ってしまうわけで.
産業再生機構に支援を受けた会社、というと、ダイエーカネボウ等いくつかの大きな会社と、地方の公共交通機関、地方の温泉旅館、その辺が代表的なものだったかと思います.さくら百貨店、ってのもありましたね.鬼怒川温泉は地区まるごとみたいな感じになってましたっけ.多くはいくらか金融機関が債権放棄を引き受け、産業再生機構が入って権利関係を整理し、不採算部門を切って業績を上げ、最終的には投資ファンド保有株を売却して利益を上げるという形になっている訳です.まあ投資家が買ってくれるのはありがたいことだろうなあ、というのと、そこまで持っていくことのできた力というのは大きいと思うんですけど、これでさて再生したことになるのか知らん、という気もしています.確かに九州産交などの公共交通を担う会社なんて一気に倒産、となると困ってしまうわけで、それを避けるためにはよかった、というのは確かなんでしょうけど、一気につぶしてしまわないで先延ばしにしている部分もあるんジャマイカとか思っているわけです.各融資銀行が少しでもうまく回収を進めるための仕組み、というのはやっぱりあるんだろうなあ、と.会社としては一気に法的整理をして再出発、そっちのほうがいい場合もあるわけで、ダイエーだとかカネボウだとか、大型案件がちゃんと再生して、で社会構造を変えるに至ってるのか、その辺を考えたいところです.